台風12号 長崎市付近に上陸 九州北部を北上

台風12号 長崎市付近に上陸 九州北部を北上
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台風12号は午前1時すぎに長崎市付近に上陸し、九州北部を北上しています。台風や湿った空気の影響で、九州北部のほか、四国から東海の広い範囲で、局地的に非常に激しい雨が降るおそれがあり、気象庁は、土砂災害や低い土地の浸水などに警戒するよう呼びかけています。
気象庁の発表によりますと、台風12号は九州の西の海上を北上し、午前1時すぎに、長崎市付近に上陸しました。
午前3時には長崎県佐世保市付近を、1時間に15キロの速さで北へ進んでいると見られます。
中心の気圧は998ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は18メートル、最大瞬間風速は25メートルで、中心から半径60キロ以内では風速15メートル以上の強い風が吹いています。

九州には台風周辺の発達した雨雲がかかり、午前2時半までの1時間には、大分県佐伯市蒲江で35ミリの激しい雨が降りました。
また、午前0時50分ごろには、長崎空港で22.6メートルの最大瞬間風速を観測しました。
熊本県と大分県では、これまでに降った雨で土砂災害の危険性が非常に高くなり、「土砂災害警戒情報」が発表されている地域があります。

台風はこのあと次第に進路を東寄りに変えながら進む見込みで、九州北部では5日昼前にかけて、局地的に雷を伴って1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがあります。
また、台風から離れた四国や近畿、それに東海の太平洋側でも南から暖かく湿った空気が流れ込んでいるため、局地的に非常に激しい雨が降るおそれがあります。
5日夜遅くまでに降る雨の量は、いずれも多いところで、近畿で180ミリ、九州北部と四国、それに東海で150ミリ、中国地方で120ミリなどと予想されています。
また、九州北部では海上を中心に風の強い状態が続き、波の高さは5メートルのしけが続く見込みです。

気象庁は、土砂災害や低い土地の浸水、川の増水に警戒するとともに、強風や高波、落雷、それに竜巻などの突風にも十分注意するよう呼びかけています。