MRJ 米への再出発は来月下旬以降の見通し

MRJ 米への再出発は来月下旬以降の見通し
k10010658351_201608300546_201608300547.mp4
半世紀ぶりの国産旅客機として開発が進められているMRJは、機体のトラブルでアメリカへの飛行が2度にわたって中止されましたが、再出発は、部品の交換や飛行の手続きに時間がかかることから、来月下旬以降にずれ込む見通しとなり、開発スケジュールの遅れが懸念される事態となっています。
MRJは、本格的な飛行試験に臨むため、開発拠点の愛知県営名古屋空港からアメリカ西部のワシントン州に向かう計画でした。しかし、今月27日と28日の2度にわたって、離陸後に空調システムのトラブルが見つかり、引き返す事態となりました。開発を進めている三菱航空機は、原因を調べていますが、関係者によりますと、外国製の部品を取り寄せたり、途中で経由するロシアの航空当局から上空の通過や空港の使用の許可を取り直したりするのに時間がかかるということです。このため、アメリカに向けた再出発は来月下旬以降にずれ込む見通しになりました。
MRJは、実用化に求められる1500回の飛行試験の大半をアメリカで行う計画のため、再来年の1号機納入に向けた開発スケジュールの遅れが懸念される事態となっています。