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洗濯します 持ち主の思い応え丁寧に手洗い

手洗いしたぬいぐるみを屋根の上に干す吉永さん=共同

全国から依頼、年間800個以上 気候生かし天日干し

 ぬいぐるみの洗濯依頼が全国から殺到するクリーニング店が宮崎市にある。布団の丸洗いで培った技術、日照時間が長い宮崎の気候を生かした天日干しが人気の秘密。持ち主の思いが込められたぬいぐるみは、丁寧に手洗いされる。

 サンクリーン南九商事の自宅兼作業場。晴れた日、屋根の上には大小さまざまなクマやアザラシ、懐かしい人気キャラクターのぬいぐるみがずらりと並ぶ。代表の吉永定晴さん(62)は布団クリーニング業の傍ら、1年に800個以上のぬいぐるみを洗濯する。

 「自分が遊んでいた物を生まれてくる息子に贈りたい」「娘の形見だから」「妻が大切にしていた物をきれいにし、またプレゼントしたい」。依頼人の事情はさまざまだ。

 目や鼻の装飾を傷つけないよう洗濯機は使わない。2種類の固形せっけんを組み合わせて手作業で汚れを落とし、3日間の天日干しで乾燥。黒ずんでしぼんでいたぬいぐるみも、太陽の光でふわふわになる。

 吉永さんは10年前、年数件あったぬいぐるみ洗濯の依頼に注目。ホームページで宣伝すると、続々と注文が舞い込むようになった。状態がひどいと修理を提案、自ら針を持つ。作業工程を撮影し、依頼者にメールで逐一報告する。「大切な物を預かった責任」からだ。感謝の手紙は2000通を超えた。

 近年は、自治体で活躍するゆるキャラの着ぐるみも多い。サイズがどんなに大きくても手洗いの工程は変わらない。「ぬいぐるみも着ぐるみも人に元気を与える。きれいに長く活躍してほしい」。作業には吉永さんの願いが詰まっている。

 価格は大きさによって異なり、1個500〜1万5000円程度。問い合わせは同社、0985・65・0800。(共同)

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