シルビアのエアロを再検討してみる

シルビアのリヤスポイラーを破壊してしまいまして、これを修正しています。これを期にシルビアのエアロ全体を再検討してみようと思います。

F1や、GT選手権でもエアロダイナミックスは車の性能を左右する大切なファクターとして考えられています。WRCのインプレッサやランエボもリヤウインドの上に小さな整流板を装備したりしてます。

・・・で、N-Tecでもエアロを考えてみようと思ったわけです。結局個人、FRPを使うのはせいぜいエアロの修理程度だと思うんですよ。それをもう少し拡張して造形にまで進めてみようかと思っているのです。個人レベルで簡単なエアロパーツがゼロから作れたら楽しいじゃないですか。エンジンのECUチューンが個人レベルでやれる時代です。エアロも取り付けるだけでなく改造して取り付ける楽しみが有っても良いと思うのです。

幸いN-Tecには過去の実験のデータ等も有りますので、少しずつエアロも作っていこうと思います。FRPの使い方から応用、個人で扱うためのポイント等を過去の写真やデータを引っ張って再編集して進めます。気にしないで資料として読み進めてもらえればと思っています。では・・・始めましょう!!

FRPを個人レベルで使う方法

まず、「FRPを個人レベルでどうやって取り扱うか」を考えていこうと思います。FRPって業者サンがどうやって使っているのか不明ですが、とにかく扱いが大変な物だと思います。雑誌とかでもあんまり細かいこと書いてないし、「どうやって使うの?」って言う情報が非常に不足しています。ここら辺をN-Tecでの経験をそのまま書いていきます。

FRPはガラス繊維にプラスチック樹脂を染み込ませて固めた物です。ガラス繊維がカーボン繊維になればカーボンになります。FRPの材料自体はホームセンターで購入可能だと思います。埼玉だとドイトとか、ジョイフル本田とかで調達できます。

まずはガラス繊維です。

ガラス繊維は写真用に編んである物とただ、繊維を絡ませた物の2種類あります。編んであるものは、強度的には期待できます。ですが、薄く厚みを持たせるのには何枚も重ねる必要が有ります。絡ませた物は厚みを持たせたり曲線を作ったりするのに便利です。用途に応じて使い分ければokです。

次。プラスチック樹脂です。

原材料はポリエステル樹脂です。これに硬化剤を入れて混ぜて使います。つまり硬化剤とポリエステルが化学反応して、固まる前にガラス繊維に染み込ませて固めてしまえばokです。写真だと左側の「ユピカ」と書いてある缶がポリエステル樹脂で、パーメックNと書いてあるのが、硬化剤です。

基本的にはこれだけです。これだけでFRPは終了なのです。次に使い方です。

FRPはこのポリエステル樹脂と硬化剤を混ぜて使います。比率は基本的に100:1です。冬場は100:3ぐらいにして、少し硬化剤を多めにすると良いと思います。硬化剤が多いと固まるのが早くなります。また、化学反応で硬化しますが、寒いと固まりにくいので、冬場はドライヤーで温風を当てると良いようです。100:1は目分量でやっていますが、今のところ問題ないみたいです。(問題が発生していても気がついていないだけ!?)100:1が体積比か、重量比かがよくわかっていないのですが、N-Tecは体積比だと信じて作業してます。樹脂100ccで硬化剤1ccです。 これが一番目分量で計りやすいので・・・1ccは注射器を使って計っています。

混合する容器は、使い捨ての物を使いましょう。バーベキュー用の紙皿がおすすめです。

スーパーでよく売ってますよね。ポイントはお皿の面がツルツルになっている物を買ってきてください。牛乳パックなんかを切っても良いと思います。このツルツルはFRPが硬化した後は剥離剤として機能するので、余ったFRPもそのままお皿で放置しておけば、硬化後キレイにはがせます。

硬化剤と樹脂を混ぜたり、ガラス布に塗ったりするのは割り箸で行います。ガラス布に塗るときにローラーとかを本当は使ったりするのですが、ローラーについた樹脂の洗浄が難しく、すぐローラーがダメになってしまいます。私は、2回使ったところでローラがダメになりました。この前CARBOY誌で刷毛で樹脂を塗っているのを見ました。私的には刷毛がダメになっちゃいそうで・・・もったいないので、結局全部割り箸です。最近金属のスプーンも使えそうだなぁ・・って考えています。割り箸よりFRPをガラス布に染み込ませたり広げたり便利に使えそうです。

次に樹脂の洗浄です。あちこちに飛び散ったりこぼれたりで、ベトベトなところがたくさんあると思います。かき混ぜた割り箸もベトベトで大変なことになります。洗浄にはアセトンを使用します。

アセトンでの洗浄も結構大変です。アセトンに漬け込んでもうまくキレイになりません。結局アセトンを染み込ませた布で拭き取るように洗浄します。布ですけど、雑巾は止めた方が良いです。使い捨てのキッチンペーパーがおすすめです。たっぷり染み込ませて樹脂を溶かして拭き取る感じで洗浄します。うまく洗浄出来れば刷毛とかローラーとかが使えるのでしょう。うまく洗浄できないので、作業は使い捨てできる割り箸でやってるんです。

樹脂は使ってみればすぐ感じると思いますが、ベタベタの難敵です。FRPを個人で取り扱うことが可能になるには、樹脂の取り扱いが出来る事と同義だと思います。

とにかくベタベタで、洗っても落ちません。大変なことになります。ですので、この樹脂を手や洋服につけることは絶対に避けなければなりません。手につけないようにするためには使い捨てのビニール手袋を装備することで解決します。服は当然汚れても良い服です。間違ってもお気に入りのツナギで作業しては行けません。染みついたら落ちないので、ちょっとショックですよ。

N-Tecでは工業用の薄手手袋を使っています。100枚入っているので、使い捨てでバシバシ使います。これをケチると手がベトベトでその後の生活に大きく支障が出るくらい不愉快になります。

あと、ベトベトな物をすぐ捨てられるゴミ袋を用意しておいた方が良いです。手袋は一回の作業で2,3回交換しますが、これらをすぐに捨てられた方が片づけの時に楽になります。

N-Tecではこんな感じでFRPを使っています。もっと便利な方法等有ったら教えてください。

リヤスポイラーの修正とパラシュート効果防止

では、本編に入ります。小ネタに乗せていますが、ここでももう一度作業部分を再編集しています。リヤスポイラーの壊れた部分を修正しつつ、パラシュート効果*1を防止するためにダクトを追加します。

(*1パラシュート効果:どっかのHPで見て私も知りました。造語でしょうか?リヤスポイラーは構造上、パラシュートのように空気抵抗になっています。車体のしたを流れる空気を堰き止めて、抵抗になっている状態です。一般に売っているリアスポイラーは見た目重視ですので、メチャクチャ空気抵抗になっています。だけど、格好いいので、そのままつけていました。)

まず、エアロの穴を開けたいところにケガキをします。ケガキ針と定規で水平に気をつけて作業をします。ここで適当にすると完成したときにキレイに見えません。

穴はサンダーでケガキ線に沿ってどんどんあけちゃいます。エアロは薄いので、軽く引っ張る感じでサンダーで切ってしまいます。穴あけはミニ四駆の軽量化みたいな物です。ガンガンあけちゃいましょう。

ダクトを作るには穴をあけるだけでよいのですが、リアスポの強度が無くなる為にヘニョヘニョ担っちゃいます。ですので、穴の周りをFRPで補強します。穴の周りを立体構造にしてねじれに強くするわけです。まずは、FRPで補強する予定のところに、プラスチック段ボールで型を作ります。

プラスチック段ボール(プラダン)は樹脂がくっつきにくいので、型作りには最適です。プラダンとプラダンのつなぎ目はガムテープを使用してます。ガムテープも樹脂がくっつきにくいので、非常に便利です。以前の実験の結果をついでに乗せておきます。

写真のようにプラダンとガムテープの面を作りそこにFRPを1プライ作ってみました。ガラス布をプラダンの上に置いて樹脂を少し流して割り箸でのばしてキレイに染み込ませてあります。FRPは染み込むと透き通って見えます。白くなっているところは樹脂が足りない証拠です。

こんな感じで、固まったFRPはキレイにはがすことが出来ます。今回はプラダンとガムテープで型を作っています。

こんな感じです。青いテープは布テープですが、ガラス布は裏面に貼ってあります。裏側から見るとこんな感じです。

このようにガラス布をプラダンに、両面テープで借り止めします。ここでのポイントは両面テープです。ポリエステルをガラス布にしみこませるときに両面テープで張ってあるとガラス布が動かないので、ポリエステルをしみこませやすいです。以前はノリを使ったり糸で固定したりしていたのですが、両面テープがベストです。ノリを使うとノリの部分はFRPが硬化してくれません。糸だとポリエステルがしみこんで枠をはずすのが大変です。

両面テープだとFRPが硬化した後、両面テープはFRPに一体化してしまうので、型外しが楽です。テープはガラス布が動かない程度に少しずつ貼っていきます。

仮止めが完了したらポリエステルを流し込みます。割り箸で空気を抜きながらポリエステルをのばしてガラス布に染み込ませます。

上の写真で、帯のようになっているのが両面テープです。ガムテープも貼ってあるのがわかると思います。

染み込ませたらドライヤーで加熱します。FRPはある程度温度が上がらないと硬化しにくいので、ドライヤーで強制的に硬化を促進させます。夏場だとほっといてもあっという間に硬化しますが、冬はやはりドライヤーで加熱しないとダメです。いったん硬化が始まるとFRP自体が発熱しますので、周りもどんどん連鎖的に硬化を始めます。固まったらサンダーで整形します。

最初ガラス布2プライで作業したのですが、強度不足だったためにガラスマットを1プライ追加しました。ガラスマット仮止め用の両面テープが貼っているところです。


今回の発端となった、縁石で破壊した部分です。ごっそり破れたので、再整形し、それっぽく復活させてみました。右の写真が見づらいですが、爪付ナットが埋め込んであって車体とねじ止めするときにしっかり固定できるようにしてあります。

でこぼこを整形してそれっぽく削りました。まだパテ埋めしてません。

ダクトの部分は下の写真のようになりました。


ここでいったん借り組です。(実際はこの日の作業はここで終わりになっています。)ひとまず取り付けました。直したところも物理的な形状はばっちりです。


次にパテ埋めを行います。パテはポリエステルパテを使いました。

こんな感じでパテを盛って成型していきます。ちなみに使ったパテは下の写真のパテです。主剤と硬化剤が別売りなので、無駄がありません。買ったのはオーバーフェンダー等を作ったときですので、1年ぐらい使っていなかったのですが、しっかり使えました。(久しぶりに缶を開けたらポリエステル樹脂?とパテが分離していてビックリしましたが、割り箸でグルグル混ぜたらふつうに使えました。

このパテが分離していて、混ぜてるときにニオイがFRPのポリエステル樹脂と同じニオイだったので、もしかしたら・・・と思って実験して見ました。実験内容は小ネタで書に書いてあります。

(2005/12/11追加情報)

パテに樹脂を混ぜる方法ですが、結構「す」が出来やすいみたいです。今日、パテ盛りの続きの作業を行ったのですが、削ってみたら結構「す」が出来ていました。

 

「す」はしょうがないので、削った後に再度パテ処理して頑張るしか有りません。

パテ盛りが有る程度終わったので、一番大変な作業のヤスリがけでエアロの表面をキレイにします。この作業が凄い大変なのですが、これをちゃんとやるかやらないかで塗装の善し悪しが決まるので頑張るしかないのです。

これは削っているときの写真です。パテ盛りである程度固まってきたらカッターで出来るだけ削っておくとヤスリがけする量が減って楽です。

パテ作業を何回か繰り返しながら、きれいな面を作っていきます。

コレはパテ盛り3回目が終わった後の状態です。少しずつパテにポリエステル樹脂を混ぜる量を増やして、薄付けパテ状にして作業を続けます。パテ盛りは苦痛な作業で嫌いなんですよねぇ・・・もう少し頑張るしかありません。

・・・色々考えたのですが、デザイン的にあまりよろしくないような気がしてきましたので、リヤスポイラーも少し修正します。パラシュート効果とリヤデフューザーの作成も合体させて進められたらと思っています。

 

 

サイドスポイラーのリメイク

サイドスポイラーはそのままでも良いかなぁ・・・っておもっていたのですが、フロントフェンダーとのラインとリヤフェンダーのラインがメチャクチャなので、リメイクしちゃいます。

・・・って思っていた矢先に縁石でサイドスポイラー壊しちゃいました。結局作り直しとリメイクを同時に進めます。

修正ポイントは下記の点です。

大きくこの3点でしょうか?作りながら実現可能かどうかで多少変わりますが、目標は大きく進めたいと思います。

今回もプラモを作る様にエアロを作っていこうと思います。本来なら3次元造形でそのまま型取りして作っちゃえば良いのでしょうけど・・・N-Tecで型を作る予算なんてあるわけ無いので・・・。分解して2次元の部品をどんどん貼り付けて作っていきます。

私のメモノートに今回の完成までの作戦が書いてあります。それに従って進めます。ってことでまずは分解です。

エアロの上部と下部を真ん中からカットします。上部は作業後半で作っていきます。まずは下部のアーチデザインを直線的なデザインに変更するところから始めます。

さらに、分解したエアロを底面と側面で切り離します。まずは側面パーツのラインを直線にします。まず、底面と切り離した部分を大体直線にして、コレを基準にして側面パーツ自体の平行を作ります。

平行を作るためにマーカーでラインを引いたところです。ここをサンダーで切ってしまうことできれいな平行な側面パーツができあがります。

こんな感じで側面パーツが出来ました。

次に、側面パーツを底面と接合するときの側面の角度を決めなくてはなりません。そうしないと組み立て後にラインがねじれてダメダメになります。

角度を出すのはサンダーで切ったエアロの残骸から適当に作りました。

こんな感じの三角のパーツを作ります。下の底辺を基準にして側面パーツの取り付け角度を決めます。

こんな感じで使います。平らな平面に側面パーツをおいて、三角のパーツを沿わせて、底面を一直線にすることで側面パーツの角度を出します。

この角度は空力とタイヤのキャンバーを考慮して考えると凄いのですが、私のデザインの好みできめました。できあがった側面パーツにさっき切った底面を仮組みします。

こんな感じになります。次に車の近くに置いてみてイメージの確認をします。

できあがると、こんな感じになるはずです。できあがりが楽しみです。次に借り組みしたそれぞれの部品を接合します。接合はそのままFRPで貼り付けます。

コレはガラスマットを細く切り、接合部分に敷き詰めている状態です。最近わかってきたのですが、樹脂の量は少ない方が柔らかくなり割れにくくなります。ここでも、出来るだけ少ない樹脂の量で固定します。

・・・が実際は結構たくさん使っちゃいました。あんまり樹脂を入れすぎるとサイドスポイラーの総重量が桁違いに重くなってしまうので気を付けなくては行けません。

サイドスポイラーのアンダー側はコレで大体のイメージの具現化が終了です。次にボディとの接続する部分をどんどん作っていきます。

インタークーラーからのエアを抜くダクトですが、シャーシボトムをリヤまで流した方が良いみたいなので、作るの辞めました。(工数が増えるのを嫌った・・・って噂もあります。)

まず、フロントタイヤ側のラインを少し広げます。ボディ側の部分にFRPで少し幅を作ります。このときタイヤハウスとの弧が全然異なっていたので、違和感が出ないようにタイヤハウス側も削って再整形してあります。右の写真を見るとわかりますけど、ブリスターフェンダーを付けてボディラインを変更するとこれだけ元のラインとずれるんです。コレを今回修正で、N-Tecオリジナルサイドスポイラーにしてしまいます。

リヤ側のラインもフロントと同様に広げます。延長する部分をFRPで拡張します。今回はクロスを1プライ使って原型のラインを作りました。クロスは薄いので、固まった後もはさみで切ったり、出来るので加工が楽です。かたちが決まった後に裏側からマットを重ねて貼ることで強度を付ける予定です。

このエアロ、元々ヤフオクでジャンクで1000円だったんです。ボメックスエアロもここまで切り刻まれると何でも有りになりますね。

全体のデザインを作った部品を置きながら考えていきます。高さは大体ですけど、実家に転がっていた円柱ブロック+ベニヤ板の厚さとしました。理由はフロント、リヤのスポイラーと似ている高さでラインが綺麗に出るからです。あとこの方法だと反対側を作るときに高さをそろえなくても物理的に高さがでるので、調整が楽になります。このままだと高さが足りませんので、ボディ側と作ったボトム側を接続するためにボトム側を延長します。

延長加工中です。1プライのクロスを貼り2〜3cm延長させました。

延長して再度、置いてみました。大体高さもそろっているのでボトム側部品は大体OKです。今度はボディ側の部品の隙間を埋めます。

まず、FRPの地肌をだして下にプラダンを引いてFRPをセットします。その後いつものように整形していきます。ここら辺の作業はそんなに精度を意識しないで大体で作ります。強度を出してエアロとして仕上げるときにパテと削りで頑張って綺麗にしていく予定です。今はかたちにすることが大切です。

延長部分が乾燥後借り組みしてみました。大体こんなかたちでエアロになっていきます。ワイド感のある渋いサイドスポイラーが出来そうです。作っておいたボトム部分と並べてみて、どんな感じになるのかをチェックします。このとき余分なFRPはハサミでカットし、綺麗にそろえます。

本格的な借り組みに入ります。テープで固定し、車に取り付ける状態で見てバランスを確認します。このときに取りつける角度等のラインを一通り決めてしまわないといけません。

借り組みが終わったら表面から借り止め用のクロスを1プライだけ接着してしまいます。

1プライだけ接着したらその周りをテープで目止めして裏からをマットを1プライ塗っていきます。このとき1プライの仮止めだけで固定してありますので、グニャグニャになってしまいエアロの形が決まりません。角度をしっかりと保持しておくのがポイントです。

固定した部分が固まった後はこんな感じで全体の形が見えてきます。まだ側面のFRPの貼り付けと全体のラインの調整が全然出来ていませんので、この後に表面からマットを1プライ貼っていきます。

固まった後、車に借り組みしていました。ワイド感のあるサイドスポイラーの全体像が見えてきました。こうなると作っている方もだんだん楽しくなってきます。

この後の作業としては全体のラインの修正が待っています。

今の状態は、全部のパーツを合体させただけですので、これからが本番になります。ライン出しですので、一番やっかいな作業です。まず、全体の凸凹を削ります。ぱっと見はそこそこに見えますが、実際は凸凹だらけで、とても塗装に進めるようなパーツにはなっていません。

上の写真でもわかりますが、現在の状態は本当に部品がつながっているだけで、つなぎ目は凸凹になっています。必要なところにはFRPをつかしたり、パテを盛ったりこれから一番めんどくさい作業が待っているわけです。

 

そこで、サンダーに取りつけられるブラシを買ってみました。コレでガリガリするとあっという間に下地を出すことが出来ます。しかし、表面はそれなりにぼろぼろになりますので、あんまり使わない方が良いかもしれません。N-Tecでも結構最初は使っていましたが、もう一度ヤスリでゴシゴシするときに大変なので、あまり使わなくなりました。

こんな感じで、表面の凸凹とFRPのつなぎ目を綺麗にしていきます。かなり穴が空いていますが、ラインを整えるためです。気にしないでどんどん削っていきます。削ったところを再度FRPを貼っていきドンドン形を整えて行きます。

形を出すのと同時に強度も得るように今回は一枚のマットで一気に作ってみました。右下の写真が張り終えた後の写真です。結構スッキリ出来ているようにも見えますが、実際は凸凹だし、空気が入っていたりあんまり上手くできていません(笑)

左の写真を見るとわかりますがガラスマットがで作っていますので、ざらざらになっています。、これから表面をヤスリで綺麗にならしていきます。

全体をヤスリで平らにした後の写真です。まだまだ平らにはほど遠い状態です。角も凸凹ですので、コレは削ってもう一度FRPでぺたぺたやる必要があります。・・・思ったより時間がかかります。根気よく作業を進めていくしかないので、コツコツやっていきましょう。「一人でコツコツN-Tec」の精神に則って進めます。

この日も暗くなってきたので作業を終了して、最後に借り組みしてみました。こうやってみると結構ワイド感のある良い感じに仕上がっているようにも見えますが・・・まだ凸凹です。コレを根気で平らに仕上げていきます。ある程度まで落ち着いたらパテ盛りで逃げますが、出来るだけFRPを削って貼ってで作業を進めます。この作業と同時に削るときにあちらこちらにベットリと付いているポリエステル樹脂の削り取りを行います。イメージとしては裏側から薄く削っていく感じです。ミニ四駆のボディを裏側からヤスリで削って軽量化するのと同じイメージです。

想像以上に平面を出す作業はめんどくさいです。気長にやっていますが、さすがに飽きてきました。左右並べるとラインがずれまくり・・・左右同時に見られることが無くて良かったって思ったりもしています。削ったところもラインが綺麗に出ていないときはいったん削り落として再度FRPで成形しています。もう少しパテ盛りのようにFRPを盛って裏から削って・・・としなくてはダメのようです。

ラインが思ったようにならなかったので、かなりのところを削り落としてラインを出し直しました。この後パテ盛りです。ひとまず、パテを塗ってみました。

写真だと見にくいのですが、FRPが出ていたところは大体全部パテを薄く塗ってあります。このパテ盛りがプロとアマチュアの違いが出るところのようです。とにかくプロの板金屋のパテ盛りは必要最小限になっていて凄く薄くなっています。

パテ盛りと削りに作業が思いのほか難航しています。なんか硬化剤の量がぴったり決まりません。取説を見ると100:3ぐらいと指示してあるのですが、100:3だと全然固まりません。今日も固まらず、泣く泣く一回パテをはがして多めの硬化剤を入れて再度塗り直しました。多めの硬化剤だと今度は作業中に固まるほど音速硬化になってしまいます。分量計るしかないのでしょうか?それでも作業は少しずつですが、進んでいます。側面もずいぶん平面が出てきました。

3,4回目のパテ盛りです。削ったり塗ったりを繰り返しながらドンドン整形しています。ペーパー掛けも回数が増えてくると指の皮がすりむけてきます。今もチョット親指が痛いです・・・

さらにパテ盛りをしています。ここでは小さなくぼみや段差等を埋めるようにパテを盛っています。コレを削るとひとまず完成となります。

かなり段差が取れました。さわったぐらいだとそんなに不自然な感じもありません。綺麗な平面をなでてる感じです。・・・が水を塗らして光を当ててみるとゆがんでいるのがすぐわかります。まぁ、ここら辺はこだわりの問題にもなりますので、今回はコレでパテ盛りを完了としました。

次はいよいよ塗装です。99工房で色を調合してもらおうと思ったのですが、あいにく出来ませんでした。そこで今回はいつもお世話になっている車屋さんにで塗装してもらうことになりました。持って行った瞬間に担当の兄ちゃんに苦笑いされました。サーフェーサーを一回塗って面だしをもう一回行うそうです。その後塗装で一応松竹梅の梅コースになるそうです。

塗装が完了し、仕上がったサイドステップです。今回は梅コースで塗ってもらったのですが、サーフェーサーを2回入れてもらいました。2回目のサーフェーサーには青を混ぜてもらって、本塗りのブルメタの発色を良くするように技を入れてくれたみたいです。

我々アマチュアですと、FRPの塗装にはプライマーと吹いて塗装してしまうことが多いと思うのですが、コレはNGだそうです。サーフェーサーを入れないとパテ盛りしたところと、していないところで乾燥後に肉痩せに差がでて大変だそうです。結局シンナーは乾燥時に揮発してしまいますので、その分を見はからって作業をしなくてはダメみたいです。

外観的には写真の通りです。チョットフロントスポイラーの方が高い位置にあってこのままでは微妙な感じもしますが、フロントはGTカーの様なスタイルにこの後変更予定ですので、あんまり気にしないようにします。サイドがワイドになってラインがスッキリしました。ブリスターフェンダーに沿ってラインの出ているサイドステップは見ていても気持ちがよい物です。

この後、色々ありこの話はココで終わっています。続きはこっちになります。