世界のニュース　トトメス5世

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石破氏は防衛大臣を務めていた事があり、各方面でこの発言が取り上げられている。

インタビューで石破氏は、自衛権は国に対してだけ存在するもので、国ではない怪獣からは守れないと説明している。

同時に警察は「国」の中で警察権を行使できる存在だから、警察がゴジラと戦う事もないのだという。


映画のゴジラでは上陸したゴジラに対して、日本政府が防衛出動を命じ、自衛隊が出動する。

自衛隊法では防衛出動には国会承認が必要で、審議した上で賛成多数で議決されなくてはならない。

防衛出動を必要とするのは緊急の場合なので、おそらく間に合いっこないと想像できる。


そして防衛出動や武力の行使が認められるのは『国または国に準ずる組織』に限られるので、個人や怪獣は対象にならない。

こう石破氏は指摘するのだが、これでは国を守れないのではないだろうか。

自衛隊が国に対してしか出動や武器の使用ができないなら、敵は当然「国ではない」ように装って攻撃してきます。



「軍隊」以外の戦闘が大半

たとえば中国漁船による周辺海域での占拠や横暴が問題になっているが、漁船の乗組員は武装民兵だと言われている。

武装民兵とは実際は軍人だったり、軍隊のように行動しているが、民間人を装っている連中の事です。

石破氏の主張では中国漁船の武装民兵が石垣島や小笠原諸島に上陸して占拠しても、自衛隊は出動できません。


彼らは一応民間人の恰好をしており、軍隊に所属していないし、個人として行動しているだけだからです。

また2014年にはロシアによるクリミア併合やウクライナ内戦で、「親ロシア派」の武装組織が活躍しました。

武装組織と呼んでいるが彼らは民間人で、女性や子供も参加している場合がある。


中東やアフリカを見ると、民間人による戦闘行動が今や主流であって、正規軍による軍事行動の方が少ないくらいです。

石破氏は「ゴジラは国ではないから防衛出動も攻撃もできない」とし、害獣駆除の手続きが必要だと言っています。


しかし害獣駆除は災害派遣なので武器の使用は許されておらず、結局いかなる場合も自衛隊はゴジラを攻撃出来ないと結論付けている。

この人が防衛大臣の時に、外国が攻めてこなくて良かったなという印象です。

石破氏は軍事知識が豊富な事で知られ、自民党きっての防衛通と自他共に認めている。


不審船は軍隊ではないし、北朝鮮所属と証明されていないので、攻撃や威嚇は違法だった。
だが小渕総理と小泉総理が合法と判断したので合法になった。

引用：http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2006/2006/image/i32p0810.png



知識オタクと現実の違い

だがオタク的な知識が豊富な事と、その人が現実に対応できるかは、枚挙にいとまがないほど関連性がない。

3.11の時の総理大臣は「わたしは原発には詳しいんだよ」と言っていた菅直人氏でした。

自分の専門分野や、知識が詳しい分野で大臣になる人もいるが、結果はあまり芳しくなかった気がします。


石破氏の発言を見ていて、そっくりだと思ったのは阪神大震災の時の村山富一首相で、自衛隊を出動させませんでした。

石破氏と同じように村山首相も、自衛隊が出動出来ない理由を山ほど考え出して、絶対に出動出来ないといっていました。

ある部隊は上からの命令がなく、暇なので周辺の被災住民を救助に行ったところ、命令違反で連れ戻したうえ処罰しました。


2011年の東日本大震災でも民主政権は同じ事をやり、独自の判断で原発事故を防ごうとした自衛隊を基地に戻させて、原発建屋を爆発させてしまいました。

一方で1999年の東海村臨界事故や、2016年の熊本地震では、政府の命令を待たずに自衛隊は出動しましたが、ニュースにすらなりませんでした。

自衛隊の出動が違法だとか合法だとかは、その時の総理や大臣の判断で、どうにでも変わるのです。


北朝鮮の不審船事件の時、自衛隊が爆弾を投下し、巡視船は威嚇射撃して、後に撃沈しましたが、これも違法だからできない筈でした。

不審船に「北朝鮮の軍艦です」と書いてあった訳ではないので、石破氏のいう軍隊には該当しません。

漁船を装っていたが違法操業すらしていないので、巡視船による銃撃も違法な筈でした。


それを判断するのが政治家なので、オタクは部屋にひきこもって戦争ゲームでもしてれば良いのです。