台湾 蔡政権の改革に反発 就任以来初の大規模デモ

台湾 蔡政権の改革に反発 就任以来初の大規模デモ
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台湾では、蔡英文総統が公約に掲げる年金制度改革に反発する、退職した公務員などの団体が、ことし5月の就任以来初めてとなる大規模なデモを行いました。
このデモは退職した公務員や軍人などで作る団体が呼びかけたもので、3日、警察の発表でおよそ14万人が参加して台北の中心部を行進しました。
ことし5月に就任した蔡英文総統は、少子高齢化が進む中、現在の年金制度では財政的に行き詰まるとして、職業によって格差を設ける制度の見直しを公約に掲げていますが、退職した公務員や軍人などの団体は「一方的な見直しは待遇の悪化につながりかねない」と反発しています。
総統府の前の道路を埋め尽くしたデモ隊は「われわれに尊厳を」などと書かれたプラカードを手にシュプレヒコールを上げ、参加した元教師の女性は「改革は支持しますが、蔡総統のやり方は社会の対立をあおり、満足していません」と話していました。
蔡政権の発足後、これほど大規模なデモが行われたのは初めてで、世論調査で政権への支持率が50%を切る中、年金制度など反発が強い政策でどこまで成果を出せるかが課題になっています。