記事詳細
【今週の注目記事】
巨額投じた韓国初のモノレール…トラブル続きで結局はくず鉄に
韓国初のモノレールとなるはずだった月尾銀河レールの車両が一度も運行されることなく廃棄されることが決まった。試験運転を繰り返していたが、トラブルが相次ぎ、運行の開始断念に追い込まれた。
77億円かけたが…
月尾銀河レールは、仁川広域市の仁川駅を起点として月尾島を一周する約6・1キロの路線で、アーバノート方式というY字型レールを採用している。2008年7月に着工され、2009年8月の開業を目標に工事が進んだが、「安全上の理由」から開業は延期。事業費約853億ウォン(約77億円)をかけて2010年6月にようやく完工し、試験運転が繰り返された。
しかし、試験運転中の列車が停車していたレール点検車両に追突したり、列車がバランスを崩して、軌道上の碍子(がいし)に接触。その衝撃で落下した碍子が歩行者に当たったりする事故などが起きた。また、本来は10日ほどかかる橋脚の工期を1日半に短縮するなど無理なスケジュールの設定や鉄製Y字型ガイドレールをアルミ製ガイドレールに施工を変更したのではないかという問題が発覚するなどトラブルが相次いだ。