将棋の郷田真隆王将(45)が3日、札幌市での佐藤天彦名人(28)との公式戦で禁じ手である「二歩」を指し、反則負けとなった。タイトル保持者の反則負けは極めて異例。

 この対局は、ファンの前で公開で指される「日本シリーズ・JTプロ公式戦」のトーナメント2回戦。郷田王将が優勢で終盤戦を迎えたが、105手目に指した▲6三歩が二歩だった。

 「二歩」は、同じ縦の列に歩があるのにさらに歩を打つことで、禁じ手の一つとなっている。

 郷田王将は王位、棋王、棋聖などのタイトルを獲得した経験があり、今年1~3月の王将戦七番勝負では羽生善治三冠(45)の挑戦を退けてタイトル初防衛を果たした。今月1日には、結婚したことを発表した。