キム委員長 23年ぶりの青年組織大会で演説

キム委員長 23年ぶりの青年組織大会で演説
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北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長は、23年ぶりに開催した青年組織の大会で演説し、体制の維持を担う青年への思想教育に力を入れる姿勢を示すともに、「宿敵アメリカとの決戦に勝たなければならない」と述べて、アメリカへの敵対姿勢を強調しました。
29日付けの北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、28日まで2日間の日程で、「キム・イルソン(金日成)社会主義青年同盟」と呼ばれる青年組織の大会が、23年ぶりにピョンヤンで開催されたことを伝えました。

大会では、キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長が演説し、「青年に革命思想と精神を深く植え付け、社会主義建設における先ぽう隊、突撃隊になるべきだ」と述べて、体制の維持を担う青年への思想教育に力を入れる姿勢を示したほか、青年組織の名前を「キム・イルソン-キム・ジョンイル(金正日)主義青年同盟」に改称すると明らかにしました。
そのうえで「わが人民の宿敵であるアメリカとの決戦に勝たなければならない」と述べて、アメリカへの敵対姿勢を強調しました。
また、「われわれの内部に異色な思想文化と生活様式が絶対に浸透しないようにしなければならない」とも述べて、外国からの情報流入への警戒感を示しました。

北朝鮮としては、核やミサイル開発を巡って国際社会の圧力が強まる中、今回のキム委員長の演説を通じて体制の引き締めを図る狙いがあるとみられます。