TICAD きょう「ナイロビ宣言」採択し閉幕へ

TICAD きょう「ナイロビ宣言」採択し閉幕へ
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TICAD=アフリカ開発会議は28日、2日間の日程を終えて閉幕し、議論の成果を盛り込む「ナイロビ宣言」には、資源輸出などに偏ってきたアフリカ経済の多角化を図ることや、テロの根絶に向けて社会の安定化を進めることが盛り込まれる見通しです。
アフリカで初めての開催となるTICAD=アフリカ開発会議は、ケニアのナイロビで27日に開幕し、安倍総理大臣は基調講演で、日本が官民を挙げて質の高いインフラ整備を行うなど、今後3年間で総額3兆円規模をアフリカに投資するとともに、およそ1000万人の人材育成に取り組むと表明しました。

TICADは、日本時間の28日夜閉幕し、閉幕にあたって2日間の議論の成果を盛り込んだ「ナイロビ宣言」を採択することにしています。
この中では、資源輸出などに偏ってきたアフリカ経済の多角化を図ることや、テロの根絶に向けて社会の安定化を進めること、それにエボラ出血熱の感染拡大などを受け、医療・保健体制を強化することなどが盛り込まれる見通しです。

安倍総理大臣は、台風10号が本州に近づくおそれがあることから、当初の予定を前倒しして、日本時間の29日未明ケニアを出発し、帰国することにしています。
今回のTICAD=アフリカ開発会議には、5年前に独立したものの今も混乱が続く南スーダンも初めて参加しました。

会議を取材している南スーダンの国営放送の記者は「日本の支援事業によって多くの利益がもたらされることを期待しています」と述べて、治安の悪化で支援活動が困難になる中でも、国の安定と発展に向け日本に積極的に支援してもらいたいと訴えました。

そのうえで、閉幕にあたって採択されるナイロビ宣言で、幅広い分野での支援策が示されることに期待感を示し、「最終日にはさらによいニュースがもたらされることを期待しています」と話していました。