今日は、小池龍之介さんというお坊さんが書いた『煩悩リセット稽古帖』という書籍についてです。
この本を読んだ目的
「嫉妬や怒りや不安から自由になりたい!」
この本をはじめて読んだのが3年前になります。
読み終わったとき、
「今までの人生、どれほど煩悩に浸っていたんだ!」と思いました。
焦りと、呆れ。
それから迷った時や落ち込んだ時にこの本を開き、自分を修正してきました。
読み続けること3年。
3年前の自分とはだいぶ変わったような気がします。
そんな本を皆さんにご紹介させていただきます。
お坊さんがかわいらしいイラストを使って書かれているという、少し変わった本です。
表紙もかわいいイラスト
小池龍之介さんの本、『煩悩リセット稽古帖』ってどういうこと?
簡単に言いますと、日常を穏やかにすごすための「心」のお稽古帖です。
お坊さんが仏道の観点で書いています。
仏教の目的って、死後の世界を説くよりも、現世での修行によって悟りの境地に至ることなんだそうです。
そして、そのためのトレーニングメソッドが「仏道」だそうです。
「心のコントロール」が仏道のスタートであり、ゴール。
宗教というより、メソッドやレッスンという感じですね。
ところで、煩悩は108つあるの言われていますが、それを大きく分けて3つに分類できるそうです。
それがこちら
1.欲
2.怒り
3.迷い
この3つを合わせて根本煩悩と言うそうです。
こういった煩悩のエネルギーが蓄えられてしまうと…
↓
潜在力となってわたしたちの心を少しづづ変化させてしまう
↓
その少しづつが過去からの無限の積み重ねによって大きな力となり、今何を思うかどう感じるかも変わってしまう
なので、その潜在力をより良いものにしていきましょう!
というのがこの煩悩リセットの稽古です。
これは、宗教のお話しではなくて心のトレーニングのお話し、ということをおさえておいてくださいね。
注目すべき心のお稽古、5つのポイント
この本は良い部分がたくさんあってポイントをしぼるのが本当に大変でした。
3年間実践してきて特に重要と考えるポイントをなんとか5つにまとめました。
ひゃー苦労した~。
お稽古ポイント1
煩悩エネルギーを増やさないようにしよう!
ふつうの燃料は使うと減るが、業(カルマ)の煩悩エネルギーは使うと増える
(業(カルマ)とは、心の中に蓄えられたエネルギー)
たとえば、「あの人やだな~」とか「あれほしいな~」とか「あれやりたくないな~」などの煩悩エネルギーは、使う(そう思ったり、言ったりする)と、さらに増大していくということです。
この煩悩エネルギーを増やさないためにすることは、閉じ込めたり打ち消したりするのではなく、観察して認めることが大事とのこと。
実際どうやるの?
ネガティブな感情を自分自身から切り離して、観客席から観察するかのように客観化する。
そしてそれは自分で自分を苦しめてるんだなと認識する。
そうすると、心がその状態を治すべきと学習する。
「こんどから、こっちにしよ」という具合に。
お稽古ポイント2
格好つけるのをやめにしよう!
プライドにしがみつく慢の煩悩というのは、ありていに申してしまいますと、「格好をつける」ということにすぎません。
しかしながら格好をつけるのは、そんなに大切なことなのでしょうか。格好をつける尊大さのために、ずいぶんいろいろなものを次から次へと、手のひらからこぼれ落ちさせ、失い続けてきていると申しますのに。
どうしたらいいの?
格好つけることよりも、手のひらから大切なものをこぼさない方がずっと大切ということを心にとめておく。
格好つけそうになったら、
「格好つけるのはそんなに大切なこと?」と自問する。
お稽古ポイント3
いまやってることに集中しよう!
集中しないとすべてが台無しになる!!とこの本は言っています。
すべてとは、なかなかきびしい。
以前記事にもしましたが、たとえば鳥が、チュンチュン鳴いていたとして、鳴いている時に「おなかすいたな〜」とか「つまんないな〜」とか別のことを考えていたら、チュンチュンの能率もすばらしさも落ちてしまいます。
というわけで、集中しないと台無しになるということです。
どうすればいいの?
作業中に、脳内でアレコレ思考して脳内にひきこもるということをしないようにします。
何をするにしても可能な限り没頭する
引きこもっては追い出すをくりかえす。
今やっていることとぴったり心を一体化させる。
集中すると、充実感がうまれます。
これがハピネスの基礎力だそうです!!
たしかに、どんなつまらない仕事でも「つまんないと思ったらおしまいだ」と思って集中するようにしていたら、いがいと楽しむことできました。
お稽古ポイント4
三秒観を使おう!
たいていのことは、三秒待ってる間に泡のごとく消えてしまうものです。
どうやるの?
イラッとしたことがあっても、 3秒間だけ待つ。
むやみに反応しない。
心の中で、「いち、に、さん」と数える。
お稽古ポイント5
ひょうひょうとしていよう!
耳とは仏道で、「音を認識する機能」といった程度の意味で、声とは、耳によって認識される物質としての音、ということなのです。
なので、脳内で情報処理をしなければ不愉快にならない。
↓
ゆえに、不愉快になるのは相手のせいではなく自業自得だ。
↓
自分でわざわざ自分を不愉快にさせている。
同じように、褒められた時にやたら喜ぶのもあまり良くないみたいみたいです。
どうしたらいいの?
こんなこと言われた!!
苦痛だから→破壊したい!
こんなこと言ってもらえた!!
快楽だから→もっともっと!!
という連鎖反応を起こさせないように、「だから」の前でボツにする。
なかなかむずかしいですが…。
ほめられてもボツにするの、だいぶむずかしい。
でも、「もっともっと褒められたい!」とは、ならないようにしよう。
ただの音、ただの音。
まとめ
格好つけず、むやみに反応せず、いまやってることに集中していくと、周りからの評価もだいぶ変わってくるような気がします。
悟りの境地までたどりつくことは難しいですが、この本を参考にしながら、これからも厄介な煩悩とゆるくつきあっていけたらいいなと思います。
大切にしたいことば
いちばん良いのは、日常において怒らず、不快にならず、非難せず、怒りの業を溜め込まないよう心がけ、不必要に欲望の業を積まないようにすることです。
以上でした!
こんな記事も書いています。