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【サッカー】

先制弾の本田は「根性足りん」と苦言

2016年9月2日 紙面から

日本−UAE 前半、先制ゴールを決める本田=埼玉スタジアムで(佐藤哲紀撮影)

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◇ロシアW杯アジア最終予選 日本1−2アラブ首長国連邦

 ロシアへの道を照らす一撃になるはずが、待っていたのは無残なまでの逆転負けだった。ぶぜんとした表情で取材エリアに現れた本田は「勝負弱かったですね、きょうは。そこだと思います」とつぶやくと独演会に突入。披露したのは、まさかの根性論だった。

 「何が勝ちきれない理由なのか。戦い方もありますが、それを話す以前に、根本的な何か。気合みたいな、根性みたいな。一歩危ないとこを足出してつぶすとか、そんな負けず嫌いのようなモノが、大事な場面で求められる。地味ぃ〜に」

 この持論を否定できない結果だった。自身は前半11分に清武のFKを遠いサイドで待ち構え、頭で突き刺した。ブラジルW杯の最終予選初戦となったオマーン戦に続く“開幕弾”で、出場したW杯予選は7戦連発。文句なしの勝負強さを見せつけたが、周囲が続かない。後半9分には3人の包囲を抜け出され、PKを取られる失態もあった。

 「先制したのに2失点してしまう。数値では計れない勝負強さとか、勝負に慣れているかとか。厳しいことを経験してきたかとか。そんな積み重ねの集合体」。戦術や技術以外の何か。要所で顔を出す甘さや心の弱さをメッタ切りした。

 その課題をどう克服するのか。「長期的に言えば、Jリーグの選手が海外へ行くことは必ず必要。毎年100人くらいが海外へ行き、そしてレギュラーが50人いると。そっから誰を選べるか。その状況が南米なんですよ」と海外移籍のススメを再び説いた。

 疑惑の判定についても言及。欧州では一般的になりつつあるゴール脇の追加副審がいないことを問題視し、「すぐ探したけど、なぜいないのか」と怒りをあらわにした。ただ、そう言っても結果は覆らない。「受け入れがたいけど、残り9試合全て勝つつもりで、気持ちを切り替えたい」。周囲がふがいないならば、自称「ロートル」ながら、自ら先頭に立って代表をけん引するしかない。 (青山直樹)

 

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