蹴球探訪
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【サッカー】日本、まさかの黒星発進 ハリル監督は審判、日本協会に八ツ当たり2016年9月2日 紙面から
◇ロシアW杯アジア最終予選 日本1−2アラブ首長国連邦ハリル・ジャパン、まさかの黒星発進−。サッカーの2018年ワールドカップ(W杯)ロシア大会アジア最終予選B組の日本は、初戦でアラブ首長国連邦(UAE)に1−2で逆転負けし、黒星スタートとなった。前半11分にFKから本田圭佑(30)=ACミラン=のゴールで先制したが、直接FKで追いつかれると、後半9分にPKを決められた。ハリルホジッチ監督(64)は試合後、不可解なジャッジ続きだったカタール人主審を「受け入れがたい」などと批判した。日本は6日、敵地での第2戦でタイと対戦する。 ハリル監督は試合後、ピッチをうつろな表情でさまよい歩いた。悪夢…。試合後の公式記者会見では冷静さを取り戻し、「受け入れなければいけない」と言葉を振り絞ったが、表情はなお苦渋に満ちていた。1998年W杯フランス大会アジア最終予選以降、黒星発進したチームのW杯出場確率は0%。日本は最終予選初戦全勝だったが、最悪の船出となった。 先制するも、FKとPKで失点。カタール人のジャシム主審の笛に振り回され、UAEのハリルに2度もゴールネットを揺らされた。後半32分の浅野のシュートはラインを割ったかに見えたがノーゴールの判定。指揮官の怒り、言い訳の矛先は日本協会にも向かった。 「誰が笛を吹くのか知らせるよう常に要求していたが、われわれの関係者も誰が笛を吹くのか直前まで把握していない体たらくだった」 ハリル監督は大一番で23歳の大島を先発で起用。W杯アジア最終予選初戦に先発でAマッチデビューするのは史上初となる大胆采配だった。しかし、その大島が2失点に絡んでしまう。W杯アジア最終予選でのホーム黒星は97年9月28日の韓国戦以来。埼スタの不敗神話も止まった。指揮官は言った。 「若い選手の起用を決断した、そのようなチョイス(選択)をした私の責任。これが結果。私のチョイスが悪かった」。と潔く任命者責任を認めた。しかし、2カ月以上合宿をしてきたUAEに対し、24人全員が集まってから2日間しか準備期間がなかったことも嘆いた。思わず「若い選手が長いミーティングで寝てしまう状況だった。選手の疲労はたまっていた」とこぼした。 6日には正念場となるタイ戦が控える。98年W杯アジア最終予選以降、第2戦は1勝2分け1敗と鬼門だ。「2試合目は疲労回復が進み、プレースピードを上げてくれる。希望は失っていない」と話したが、歴史的敗戦のスタートから光を見いだすことはできるのだろうか。 (占部哲也) PR情報
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