韓国サムスン電子は2日、韓国や米国などで先月19日に発売したばかりの新型スマートフォン「ギャラクシーノート7」の販売を中断すると発表した。バッテリーの不具合から、充電中に発火するケースがあった。部品交換後に販売を再開するが、新部品の準備に2週間ほどかかるという。

 韓国では、「充電中のノート7が発火した」などとする消費者の訴えが、破損したノート7の写真と共にインターネット上で流れ、社会的な反響を呼んでいた。日本ではまだ発売されていない。

 サムスン側は不良品の発生率について「100万台のうち24台が該当」と説明。すでに販売した製品はサービスセンターで点検し、問題があれば新製品と交換する。交換の対象になる製品は250万台に上るという。バッテリー部品に問題がない中国と香港では販売を続ける。

 ノート7は防水機能を高めたほか、目の虹彩(こうさい)による認証機能も備えた。サムスンは「全世界のスマートフォン市場に新しいマーケットを開拓する製品」と宣伝し、伸び悩みが懸念される携帯商品の起爆剤として売り込んでいた。(ソウル=牧野愛博)