現在発売中の「観ずに死ねるか!傑作音楽シネマ88」。
オダギリジョーさん、大根仁監督、ピーター・バラカンさん、成海璃子さん、RHYMESTER宇多丸さん、大槻ケンヂさん、みうらじゅんさん、佐野史郎さんなど多彩な面々70人がそれぞれ思い入れのある「音楽映画」を熱く語る。
「観ずに死ねるか!」シリーズは、「韓国映画」「ドキュメンタリー映画」「青春映画」「絶望映画」と続き今回の「音楽映画」が第5弾。
その中で、私は「韓国映画」で『ほえる犬は噛まない』、「絶望映画」で『アレックス』と『レクイエム・フォー・ドリーム』について寄稿し、「青春映画」発売イベント『麻雀放浪記』上映で和田誠さん、加藤健一さんと対談させてもらった(なぜか「ドキュメンタリー映画」だけ関わっていない)。
今回の「音楽映画」で、私はマイケル・ジャクソン主演『ムーンウォーカー』とウディ・アレン監督/ショーン・ペン主演『ギター弾きの恋』の2作品について寄稿している。
どちらも個人的なほろ苦い青春の思い出がある映画だ。
この「観ずに死ねるか!」シリーズの醍醐味は、書き手それぞれが自らチョイスした映画の魅力を独特の角度で伝えつつ、どうその作品と「出会い」「対峙し」「その後影響を受けたか」を一つの〈物語〉として語る点だが、今回は特に素晴らしかった。
やはり「音楽」というのは誰の人生にもミラクルなドラマを与えるんだなぁ、と実感。
特に映画のイメージがあまりない鮎川誠さんがまさかの『ブルース・ブラザース』を素敵なエピソードとともに語っていたのに感動した。
あと森達也監督が自分が監修しているドキュメンタリー『あがた森魚、ややデラックス』をチョイスしているのだが、映画というよりあがたさん自身について語っていてすごく笑った。いや、私は20年くらい前、あがたさんと関わっていて、その時期、仕事でもプライベートでも長い時間一緒に行動していた。私が知っている限りあがた森魚くらい"ザ・ミュージシャン"な人はいない。その私の記憶のまんまのあがたさんがそこに綴られていたのが、個人的にたまらなかったのだ。
良かったら是非!
明日から16日までテアトル新宿で発売記念上映イベントも行うのでこちらも是非。