読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

アスペルガーのメソッド

Methods of Asperger

INFORMATION

監督にキレた金崎選手の一件から学ぶ、アンガーマネジメントの重要性。

メンタルコントロール メンタルコントロール−怒り

はじめに

昨日のロシアW杯アジア最終予選、非常に残念な結果でした。もし金崎選手が出場していたら、試合に勝っていたかもしれないと思うとなおのこと残念です。

ところで、金崎選手が出場できなかった理由。

それは、ケガでも、イエローでもなく、キレたから。

Jの試合で監督にキレたからです。ただ、それだけです。キレたのは数秒。その後、怒りをぶちまけたそうですから、数分かもしれませんが。

たった1回キレた。その行為が代表選手にふさわしくないとして、代表メンバーから外されたのです。

キレるの定義もいろいろあると思いますが、今回は一番ダメなパターンのキレ方です。

https://pbs.twimg.com/media/Cq0sEirUEAABl0X.jpg

あるブログによると、金崎選手は、多少キレやすい性格のようです。こういうタイプの場合、おそらく怒りをコントロールする方法を学ばなければ、どんなに才能があっても、同じ失敗の繰り返しです。もったいない。あなたは、どうですか? わたしも、キレやすいタイプで随分と苦労してきました。

では、どうやって怒りをコントロールすれば良いのでしょうか。今日の記事では「アンガー・マネジメント」のメソッドの一つをご紹介しましょう。

まず、怒りを感じたときこそ、本来の目的を思い出す。

まず、怒りを感じたときこそ、本来の目的を思い出す。

というメソッドです。

 

  • たとえば、クルマが割り込んで来たとしましょう。

    1.クルマが割り込んできた<事象>
         ↓
    2.ズルはダメだ。報われるべきでは? <解釈と意味づけ>
         ↓
    3.ズルは許されない。割りこませるものか。 <怒り>
         ↓
    4.車間距離を詰める。<行動>
         ↓
    5.場合によっては事故になる。<結果>

    自分の運転の目的は制裁をすることだろうか。それとも、目的地に着くことだろうか。と考えるクセをつけるのです。

 

キレやすい人は、怒りによって本来の目的を見失いがちなのです。普段から、目的を見失いがちなので、ここぞという時に大損害をもたらします

たとえば、アンガーマネジメントでよく出てくる事例で、元サッカーフランス代表のジダン選手(当時)の失敗が取り上げられます。

ジダン選手は、2006年のワールドカップの決勝、イタリア対フランス戦で、イタリア代表のマテラッツィの侮辱発言(人種差別とも言われている)にキレて、頭突き。一発退場になり、フランスは敗北したのです。

もし、ジダン選手の頭突きの「目的」が「人種差別撤廃」であったなら、ある意味目的は達成されていたかもしれません。でも「優勝」という目的を忘れていなければ、怒りを抑制できたでしょう。

 

  • では、金崎選手の場合はどうでしょうか。

    1.選手交代を告げられた。<事象>
         ↓
    2.不当な交代だ。嫌っているのか?<解釈と意味づけ>
         ↓
    3.反撃しなくては。<怒り>
         ↓
    4.罵倒する。<行動>
         ↓
    5.監督と決裂。<結果>

    目的は決裂することだったのだろうか。それとも、チームとして勝利することだったのでしょうか。

 

怒りを感じたときこそ、本来の目的を思い出す。とても大事なメソッドです。

ただ、そもそも選手交代の際に、「不当な交代だ」、「反撃しよう」、という解釈をしなければ、そもそも怒らなかったはずです。

どうすればいいのでしょう。続きは「アンガーマネジメント」という認知行動療法の本を読んで見てください。

この本がどれほど素晴らしいかは、アマゾンのレビューを見れば一目瞭然。中古価格が下がらないのも、この本の価値を物語っています。

2016-09−02 現在、上記の「アンガー・マネジメント」が在庫薄のため、中古本が高騰しているようです。2016-09-07には同じ著者から文庫本で「アンガーマネジメント入門」という本が発売されるようです。おそらくメソッドは同じものだと思います。単行本が再版されるまで、こちらのリンクも貼っておきます。

どんなに自分が正しくても、結局、怒ったら負け。

今日は、キレることが、人生にとっていかに無意味で、不合理なことかを考えました。そして、キレる行為をコントロールするために欠かせない「アンガーマネジメント」の一部をご紹介しました。

キレることは、多くの損害をもたらします。被害者は、怒りの波動を正面から受け、精神的に大きなダメージを受けます。恐怖すら感じます。もう、その人と顔を合わせたくないとすら思うでしょう。

キレる行為を簡単に許す社会に成長はありません。鹿島アントラーズは、金崎選手を起用し続けるのではなく、きちんと処分をし、アンガーマネジメントを学ばせなければ、今後チームにとっても、選手にとっても不幸です。

逆に、利潤や価値を生むことで成り立つ資本主義の社会では、能力はあるけれど「キレる人」を見限らず、教育していくことで、大きな戦力に変えていくチャンスにもなるでしょう。

本当にキレやすい人は、アンガーマネジメントだけではコントロールできないかもしれません。30年以上自らのキレやすさと向き合い、コントロール法を見つけました。関心のある方は、以下の記事も参考になさってみてください。