台風10号で洪水 北朝鮮で大きな被害か

日本で大きな被害を出した台風10号などの影響で、中国東北部の北朝鮮との国境地域で、洪水の被害が出ていて、状況が明らかにされていない北朝鮮側で、大きな被害が出ている可能性があります。
中国国営の中国中央テレビなどによりますと、日本で大きな被害を出した台風10号や、その後の温帯低気圧の影響で、中国東北部の北朝鮮との国境地域では8月末から大雨が降り続き、国境を流れる図們江の流域では洪水の被害が出ました。

このうち、中国中央テレビは、吉林省図們で中国側の消防隊員が、北朝鮮の住民3人を救助したと伝え、映像には腰まで水につかった北朝鮮の男性と、男性の背中に背負われた女性がボートで救け出された様子が写されています。

救助された女性は「逃げることもできず、本当に絶望した。救助の声が聞こえ、助けてもらって本当に感謝している」と話していました。
また、中国版ツイッターの「ウェイボー」では、中国側から撮影した北朝鮮の被害だとして、多くの建物が水につかり、一部が壊れている写真が掲載されています。

北朝鮮は、これまでのところ、被害について明らかにしていませんが、北朝鮮では大雨のたびに大勢の死者が出る深刻な被害に見舞われていて、今回の大雨でも、大きな被害が出ている可能性があります。