4サイクルエンジンのGX-250のエンジンオイル交換に2サイクルエンジンのギヤオイルを入れるバイクショップ
相当昔の話なので時効です。
このバイクショップは今でも営業しています。
当時、私は某バイクメーカーのサービス工場に勤務していました。
とある夕方、っていうか夜に近い時間に一般ユーザー様から電話がありました。
電話の内容は、
「今、GX-250のエンジンオイル交換をバイクショップで行っている最中なんけど、バイクショップの人が、4サイクルエンジンのエンジンオイルに2サイクルエンジンのギヤオイルを入れようとしている。」
「4サイクルエンジンオイルに2サイクルのギヤオイルを使用してもよいのか?」
という内容の電話でした。
もちろん私は、
「いやいや、まずいです。4サイクル用のエンジンオイルを入れてください。」
と言いました。
確かに、某バイクメーカー純正のオイルはペール缶で買うと2サイクルギヤオイルのほうが安いんです。
安いって言ったって、1割ぐらいなんですけどね。
すると、今度はバイクショップのオーナーが電話に出てきて、
「何で4サイクルエンジンオイルに2サイクルギヤオイルをいれちゃダメなんだよ!」
「ウチじゃぁ、ず~と、4サイクルエンジンにも2サイクルエンジン用のギヤオイルを使ってるんだよ!」
と、まあ、えらい剣幕でどなられましたorz
こちらとしては、ユーザーさんに不利益になるようなコトはオススメできませんので、この訳のわからんバイクショップオーナーにオイルの役割から、なんで4サイクル用のエンジンオイルと2サイクルギヤオイルが別商品になっているのかを一から説明させていただきました。
30分以上にわたる長電話でも、このバイクショップオーナーには理解してもらえません。
「2サイクル用のギヤオイルはギヤの潤滑のみを目的としているので、4サイクルのようにシリンダー、ピストンまわり、バルブ等に2サイクルエンジンオイルが付着すると、ギヤオイルは燃焼のことを考えていないので、スラッジ・カーボンの蓄積となり、エンジンの寿命を縮めます。」
という簡単なことがわかってもらえないんですよ。
「2サイクルエンジンオイルが燃焼しづらいなら、好都合じゃないか!」
とかね。
最後はまた電話を一般ユーザー様に代わってもらい、
「もう、オイルは抜いてしまっていますか?」
と聞くと、
「まだ抜く前です。」
とのこと。
ユーザーさんには、
「私がどんだけ説明してもわかってもらえないので、他のバイクショップでのオイル交換をお勧めします。」
とお話させてもらいました。
まぁ、30分も怒鳴られたのでバイクショップの名前は今でも覚えていますよ。
本当に怖いですねorz
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