登山などのアウトドアシーンにおけるカメラ携行スタイルとして最近多く見かけるようになってきた、バックパックのショルダーベルトにぶら下げるタイプのカメラホルスター(バックパックホルスター)。
現在「b-grip UNO」という製品をメインに使用している私ですが、ちょっとした不満があります。それは専用プレート装着時に三脚用のネジ穴が埋まってしまうため、PIXI EVOなどのミニ三脚を使う際に、一端プレートを外さなくてはいけないことです。(※UNOでない上位モデルのb-grip EVOにはTripod Adapterという三脚取付用のアダプターが用意されています)
さて、実際のフィールドでよく見かける同種のシステムとして、b-gripの製品以外に「COTTON CARRIER」と「Peak Design」の製品があります。各社製品のスペック比較は、最近別サイトでも記事にしたのですが、b-grip UNO以外の製品にはこのプレート装着時の三脚穴対策がされているのです。これは気になる!
そんなこともあり、b-grip UNO以外の製品も試してみたいなということで、Peak Designの製品を購入してみました。
Peak Design / Capture PRO Camera Clip
Peak Designのバックパック用カメラホルスター(PD社ではそのようは呼称はしてませんが便宜上)には、「キャプチャーカメラクリップ」「キャプチャープロカメラクリップ」の2製品があります。
今回私が購入したのは「キャプチャープロカメラクリップ」の方です。
Peak Design キャプチャーカメラクリップ CCC-2.0
- 出版社/メーカー: ピークデザイン
- メディア: Camera
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Peak Design キャプチャープロカメラクリップwith PROプレート CP-2
- 出版社/メーカー: ピークデザイン
- 発売日: 2014/11/18
- メディア: スポーツ用品
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それではパッケージから見ていきましょう。蓋を開けると本体とプレート(PRO Plate)が見えます。
本体と付属品一覧。本体収納用の袋(この手の製品で一度も使ったことがないのですが…)。右手前が本体のバックプレート、中央にネジ穴(1/4”、3/8”に対応)があるので、本体ごと三脚への取付が可能です。
上のビニール袋はマンフロットRC2プレート互換用のパーツ。ただし、全てのRC2用雲台に対応する訳ではないらしく、Peak Designのサイトに対応表が掲載されています。人気のコンパクト三脚である「BeFree」には対応しているようですよ。
What types of Manfrotto tripods do CapturePRO & PROplate work with? – Peak Design Support Center
Manfrotto コンパクト三脚 Befree アルミ 4段 ボール雲台キット MKBFRA4-BH
- 出版社/メーカー: マンフロット
- 発売日: 2013/06/17
- メディア: エレクトロニクス
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アダプターの装着は、付属のネジとレンチで行うとのこと。現在は使いませんが、念のためなくさないようにしておこう。
プレートは縦横どちらの方向からも本体にハマるようになっているので、バッグのストラップの他、腰のベルトなど横向きに取り付けた場合、カメラを横方向から差し込むことも可能です。
b-grip UNOの本体&プレートと並べてみました。b-grip UNO本体は樹脂製、Capture PRO Camera Clipは金属製で重量は10g程重たくなっています。
プレートサイズが大きいので、カメラ装着時にはみ出しが大きいですが、設置面積が大きい分安定感があります。取付方法は付属の六角レンチの他、コインでも可能。縦横どちらでも装着できるプレートの特種な形状が分かるでしょうか。
クイックリリースプレートとして使用可能?
Capture PRO Camera Clipを使ってみたかった一番の理由は、最初にも書いたb-grip UNOでのプレート装着時に三脚穴が使えないことの対策。
Capture PRO Camera Clipならば本体のバックプレートに三脚ネジ穴があるので、このように三脚に取り付けることが可能です。
あとはクイックリリースプレート的にカメラを装着すればOK。ただし、若干プレートにぐらつきを感じるので、重たいカメラや、長時間露光の際だとやや微妙かも?
さらに、カメラとプレートを外さなくてもいい代わりに、バッグにつけてたCapture PRO Camera Clip本体を外さなくてはいけないというのもあります。公式ビデオを見ると、簡単に着け外しできるように見えたのですが、実際はそこまでスムーズではなくそれなりに手間は発生してしまいそうです。
ショルダーバッグのストラップへの取付
まずは、ショルダーバッグのような薄い布製のストラップに取り付けてみましょう。
片側のネジを支点に逆側が外れるようになっているので、パチンと駐めて両側のネジを締め込む。ショルダーバッグの薄いストラップにもしっかり止まってくれます。赤いボタンが取り外し時のロック解除ボタン。逆側の黒ネジは不用意に赤ボタンが押されてもロック状態を維持するためのネジです。
プレートを取り付けたカメラをカチャリ。
このような細いストラップのバッグにもしっかり装着できます。早速外出の際に、移動時はバッグの中にカメラをしまっておいて、頻繁に使うときはバッグの外にCamera Clipで固定という使い方を試してみましたが、なかなか悪くなかったです。
登山用ザック(バックパック)への取付は注意が必要!?
なぜ、ショルダーバッグへの取付からお見せしたかというと、バックパックへの取付はやや注意が必要なのです。Capture PRO Camera Clipが取り付けられるストラップは「幅7.6cm以内、厚さ1.3cm以内」となっていて、それよりも厚みのあるストラップへの取付は不可能です。
一応、購入前に数確認していたのですが、緩衝材を含むストラップの厚さは通常時と指などで押し込んだ状態では、かなり開きがあるので「まぁ大丈夫だろう」と思っていたのですが… ちょっと甘かった!(笑)
手持ちのバックパックだとテント泊用の55Lクラス(ドイター製)の肉厚なストラップでは完全に装着不可能でした。妻用の同クラスのカリマー製のザックもNGでした。
我が家にあるザックではモンベルの30Lのザックには付きましたが、無理をしてギリギリの厚さで装着できたとしても、ネジが少し緩んだだけではじけ飛んでしまい、とても恐くてカメラを取り付けることはできないでしょう。ストラップの「厚さ1.3cm」は事前によく計測しておくことをオススメします。
こちらは20Lの小型ザック。さすがにこれなら問題ありません。ただし、公式動画のように簡単に「パチン、クルクル」とスムーズに装着できる訳ではありません(笑)
今になって公式動画を見るとトレラン用ザックのような、かなりベルトの薄いザックを使用していたことに気付きました。
カメラの装着は上方向からカチャっとスライドさせれば、ワンタッチでロックされます。外すときは赤いボタンを押し込んで、カメラを引き抜きます。
ちょっと背負ってみました。まあ悪くないです。気になっていたバックプレートが胸に食いむかどうか?ですが… うーん、とりあえずしっかり当たってはいます(笑)
このクラスのカメラならば、少し歩いた程度では当たって痛いことはありませんでしたが、もっと重量級のカメラをぶら下げた場合、長時間の山行となるとなんとも言えません。ただし、中型以上のザックには付かないことが、既に判明しているだけに、登山で積極的に使うかはやや微妙なところ。
体への本体の干渉のなさ、装着できるザックの幅広さといった面では先行して使っているb-grip UNOの方が優れていそう。それが現状の当ブログの判断になります。
b-grip b-grip UNO 小型軽量カメラホルスター
- 出版社/メーカー: b-grip
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まとめ
以上、「Peak Design / Capture PRO Camera Clip」のファーストインプレッションでした。メインのテント泊ザックに装着できなかったことで、私の場合かなり使用シーンが限られてしまいましたが、今後タウン用バックパックの購入予定もありますし、ショルダーバッグなどにはかなり使いやすいことも分かりました(逆にb-grip UNOは細い/薄いストラップへの装着が苦手です)。
当ブログとしては登山用としてはb-gripの方がオススメではありますが、Camera Clipにも、ワンタッチでカメラを装着可能なことや、バックプレートの三脚穴対応などのアドバンテージはあります。使用するバッグ、シーンなどを考慮した上でベストなカメラホルスターを見つけて貰えればと思います。
さて、こうなると俄然「COTTON CARRIER STRAP SHOT」も試したくなってしまうのですが… それはまた気が向いたら、ということにします(笑)
COTTON CARRIER STRAP SHOTコットンキャリア・ストラップショット STRAPSHOT
- 出版社/メーカー: COTTON CARRIER
- メディア: Camera
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