川端康成に「眠れる美女」という小説があります。
薬品で眠らせた美女とイチャイチャできる特殊な旅館のお話です。
川端らしくて大好きです。
さて、「眠れる美女」であれば、「眠れる」が誰かは明らかです。眠っているのは「美女」です。ちなみに小説では、「美女」は毎晩代わります。複数いるのです。
しかし、
「眠れる森の美女」
となると、少なくとも文法上は、眠っているのが誰なのか分からないのです。
この文章は「修飾語1+修飾語2+名詞」の構文になっています。
このような構文で問題になるのは、修飾語1がどこにかかっているか(何を修飾しているか)です。
この構文の場合、以下の?、?のような2通りの解釈が可能です。
A.「眠れる」は「森」にかかる。(修飾語1は修飾語2を修飾している)
この場合、たぶん真っ暗で静かな、眠っているかのような森があって、
その中に美女がいるのです。
美女は眠っていても起きていても構いません。
B.「眠れる」は「森の美女」全体にかかるか、「美女」にかかる。(修飾語1は名詞を修飾している)
この場合、森の中に美女がいて、その美女が眠っているのです。
森が眠っているように静かかどうかは、どちらでも構いません。
このように、「修飾語+修飾語+名詞」の構文は、文法上からだけでは意味が不明瞭になることが多いのです。
あなたがビジネス文書などを書く際には、誤解を避けるため、このような構文は避けるのが賢明です。特にBのような内容を伝えたい場合は、「森の眠れる美女」のように言い換えれば意味が明瞭になります。
あなたがこのような構文を読む立場の場合は、文脈や既に知っている知識から判断するしかないでしょう。
薬品で眠らせた美女とイチャイチャできる特殊な旅館のお話です。
川端らしくて大好きです。
さて、「眠れる美女」であれば、「眠れる」が誰かは明らかです。眠っているのは「美女」です。ちなみに小説では、「美女」は毎晩代わります。複数いるのです。
しかし、
「眠れる森の美女」
となると、少なくとも文法上は、眠っているのが誰なのか分からないのです。
この文章は「修飾語1+修飾語2+名詞」の構文になっています。
このような構文で問題になるのは、修飾語1がどこにかかっているか(何を修飾しているか)です。
この構文の場合、以下の?、?のような2通りの解釈が可能です。
A.「眠れる」は「森」にかかる。(修飾語1は修飾語2を修飾している)
この場合、たぶん真っ暗で静かな、眠っているかのような森があって、
その中に美女がいるのです。
美女は眠っていても起きていても構いません。
B.「眠れる」は「森の美女」全体にかかるか、「美女」にかかる。(修飾語1は名詞を修飾している)
この場合、森の中に美女がいて、その美女が眠っているのです。
森が眠っているように静かかどうかは、どちらでも構いません。
このように、「修飾語+修飾語+名詞」の構文は、文法上からだけでは意味が不明瞭になることが多いのです。
あなたがビジネス文書などを書く際には、誤解を避けるため、このような構文は避けるのが賢明です。特にBのような内容を伝えたい場合は、「森の眠れる美女」のように言い換えれば意味が明瞭になります。
あなたがこのような構文を読む立場の場合は、文脈や既に知っている知識から判断するしかないでしょう。