トップ > 中日スポーツ > 格闘技 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【格闘技】

田口良一V4 宮崎との日本人対決に快勝

2016年9月1日 紙面から

判定勝ちで4度目の防衛に成功しトロフィーを掲げる田口良一=大田区総合体育館で(七森祐也撮影)

写真

◇WBAライトフライ級王座戦 田口良一3−0宮崎亮

▽8月31日▽東京・大田区総合体育館▽観衆3500人

 ライトフライ級王者の田口良一(29)=ワタナベ=が、同級1位で元同ミニマム級王者の宮崎亮(28)=井岡=との日本人対決を3−0で制し、4度目の防衛に成功した。一方、スーパーフライ級王者の河野公平(35)=ワタナベ=は同級暫定王者の挑戦者、ルイス・コンセプシオン(30)=パナマ=に激しい打ち合いの末、12回判定0−3で敗れ、V4に失敗した。

◆日本人対決快勝

 相手は2階級制覇を目指すランキング1位の宮崎。試合前には「悪くて(自分の)判定勝ち、良くてKO」などと挑発を繰り返してきた。その挑戦者を、田口は一方的に倒した。鋭いジャブで出足をくじき、相手の射程に入っても左右のフック、強烈なボディーで打ち込んでいく。パワー、スピード、テクニックのあらゆる面で上回り、ジャッジ1人は10ポイントもの大差をつける3−0の判定。連続KO防衛こそ3試合で止まったものの、文句のつけようがない内容だった。

 「全ラウンド集中してやれました。最初はペースを握られるかと思ったが、思ったよりやりやすくて。最後はKOしたいという気持ちもありましたが、勝ちにこだわりました。ジムの世界王者をゼロにはできないと思って」と、田口は晴れやかな顔で振り返った。傷もはれもまったくないきれいな顔が、雄弁に試合内容を物語っていた。

 入門時から目標にしてきた同門の名王者、内山高志が12度目の防衛戦で王座転落したのは4月。田口は初めて内山に代わってメインを務めた。見事な試合展開に場内からは何度も田口コールが沸き起こった。内山が敗れたとき、控室で号泣した29歳は、今や世界戦の「顔」を務められる存在になった。

 「自分ではそういうふうには思えません。内山さんが復帰してくると信じているので、そこにつなげるつもりでした」と田口。リングを一歩離れれば温和で謙虚な29歳は、内山とはまた違った魅力でこれからもボクシングファンを魅了していく。 (藤本敏和)

 

この記事を印刷する

PR情報

閉じる
中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ