シリア 政権側包囲の街で住民が避難開始
内戦が続くシリアで、およそ4年にわたってアサド政権側に包囲され、支援物資が届かずに住民が取り残されていた首都ダマスカス近郊の街で、反政府勢力が撤退することで合意し、住民が避難を始めました。
シリアの首都ダマスカス近郊の街ダラヤは、反政府勢力が支配していますが、2012年からアサド政権側が包囲して激しい戦闘が行われ、多くの住民が犠牲になっていました。
国連などが食料などの支援物資を届けようとしていましたが、政権側の妨害などによってほとんど届けることができず、街は深刻な人道危機が続いていました。
しかし、街に残る最後の病院が空爆で破壊された後の25日、反政府勢力が街から撤退することで政権側と合意し、26日、取り残されていた住民およそ5000人が避難を始めました。
現地からの映像には、がれきで覆われた街から、幼い子どもなどがバスに乗って脱出する様子が映っています。これまでにおよそ10台のバスが街を出たことが確認されていて、27日も続けられるということです。
ダラヤを押さえたことで、政権側はダマスカス周辺での戦闘を優位に進めようとしていますが、一方で、戦闘が激化するシリア北部のアレッポでは200万人余りが水や電気の供給を受けられないなど、各地で危機的な状況が続いています。
国連などが食料などの支援物資を届けようとしていましたが、政権側の妨害などによってほとんど届けることができず、街は深刻な人道危機が続いていました。
しかし、街に残る最後の病院が空爆で破壊された後の25日、反政府勢力が街から撤退することで政権側と合意し、26日、取り残されていた住民およそ5000人が避難を始めました。
現地からの映像には、がれきで覆われた街から、幼い子どもなどがバスに乗って脱出する様子が映っています。これまでにおよそ10台のバスが街を出たことが確認されていて、27日も続けられるということです。
ダラヤを押さえたことで、政権側はダマスカス周辺での戦闘を優位に進めようとしていますが、一方で、戦闘が激化するシリア北部のアレッポでは200万人余りが水や電気の供給を受けられないなど、各地で危機的な状況が続いています。
ロシア 「日本に人道支援参加を提案」
シリアの政府軍を支援するロシアは、内戦の影響で飲料水などの供給が十分に受けられず、住民が危機的な状況に陥っている北部のアレッポをめぐり、みずからが主導する人道支援物資の輸送作戦に参加するよう日本側に提案したと発表しました。
これは、ロシア国防省が26日、ホームページ上で明らかにしたものです。
それによりますと、アントノフ国防次官は、ロシアに駐在する日本の上月豊久大使と会談し、戦闘の影響で、飲料水などの供給が十分に受けられず、住民が危機的な状況に陥っているアレッポで、ロシアが主導して行っている人道支援物資の輸送作戦について説明したということです。
そのうえで、アントノフ次官は「日本の防衛省にこの作戦に参加するよう提案した」としています。
これに対し、モスクワにある日本大使館は、「そのような提案はなかった」とコメントしています。
シリアの政府軍を空爆で支援するロシアとしては、あの手この手で人道支援をアピールすることで、国際社会からの批判を避けたい思惑があるものとみられます。
これは、ロシア国防省が26日、ホームページ上で明らかにしたものです。
それによりますと、アントノフ国防次官は、ロシアに駐在する日本の上月豊久大使と会談し、戦闘の影響で、飲料水などの供給が十分に受けられず、住民が危機的な状況に陥っているアレッポで、ロシアが主導して行っている人道支援物資の輸送作戦について説明したということです。
そのうえで、アントノフ次官は「日本の防衛省にこの作戦に参加するよう提案した」としています。
これに対し、モスクワにある日本大使館は、「そのような提案はなかった」とコメントしています。
シリアの政府軍を空爆で支援するロシアとしては、あの手この手で人道支援をアピールすることで、国際社会からの批判を避けたい思惑があるものとみられます。