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【大リーグ】

米で3度目対決 ダル、力強く5勝目 大乱調の岩隈は3イニング5失点で降板

2016年8月31日 紙面から

マリナーズ・岩隈との日本人対決を制し、今季5勝目を挙げたレンジャーズのダルビッシュ=アーリントンで(社英夫撮影)

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◇レンジャーズ6−3マリナーズ

 【アーリントン(米テキサス州)穐村賢】大リーグは29日、各地で行われ、レンジャーズのダルビッシュ有投手(30)は当地のマリナーズ戦で岩隈久志投手(35)と直接対決。6イニング2/3を6安打3失点で5勝目(3敗)。3連勝のチームは地区優勝マジックを23に減らした。6安打5失点の岩隈は今季最短タイの3イニングで降板し、メジャー自己ワーストの10敗目(14勝)。マーリンズのイチロー外野手(42)はメッツ戦で4打数2安打。メジャー通算3011安打とし、歴代単独27位に浮上。ドジャースの前田健太投手(28)はロッキーズ前に先発。5イニング4安打2失点も8敗目(13勝)を喫した。

 右肘手術後最多の110球を投げきったダルビッシュが、岩隈に投げ勝った。7回2死、2人の走者を残した背番号11が交代を告げられると、スタンドの観客から大歓声が送られた。救援投手が2人の走者を生還させたため3失点となったが、8戦連続でのクオリティスタート(6イニング以上を自責3以下)を記録。「なんとか粘れて試合をつくれた。結果には満足」と胸を張った。

 50キロ近い緩急を駆使してマ軍打線を手玉に取った。最速98マイル(約158キロ)を計測した直球を軸に投球を組み立てると、中盤からは「わりと良かった」という110キロ台のカーブを多投。決め球としても効果十分の落差の大きいカーブで、9個の三振のうち4つを奪ってみせた。

 手術前とは打って変わり、スライダーの割合が激減したことも指摘されたが「(手術前と)急激に(投球スタイルが)変わるとは思ってなかったのでビックリしてますけど、結果だけを見てる。試合も勝った。真っすぐが多いとかは関係ない」。リハビリ期間の肉体改造によって、力強さを増した直球を軸とする投球スタイルに手応えを感じている様子だった。

 エース右腕の好投もあり、チームは3連勝を飾って地区2位のアストロズとは8・5ゲーム差を堅持。地区優勝へ向けて独走状態となっているが「1週間で一番イニング(数)を投げたピッチャーが偉いっていうルールを、僕が勝手につくった。そういう意味で(先発陣の中で)すごい競ってる」。自らが発案したという“新ルール”で、気を引き締めることも忘れなかった。

 

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