岩手・岩泉町長 グループホーム入所者死亡で陳謝
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岩手県岩泉町の伊達勝身町長は、高齢者グループホームで9人の遺体が見つかるなど大きな被害が出た今回の台風災害について、31日夕方、NHKのインタビューに応じ、「川の急激な増水は予測できなかった。入所者が亡くなられたことは申し訳なく責任を感じている」などと陳謝しました。
そのうえで伊達町長は、自分自身が30日午後4時半ごろに町内を回り、施設の周辺も見回ったことに触れ、「午後4時半ごろは大雨程度で、川の水位もそんなに増水していなかった」と述べました。
また、町には、雨量によって避難勧告や避難指示を出す基準が無く、気象警報など気象庁からの情報を受けて対策本部を設置し、対応を検討してきたということで、これまでに今回のような増水の経験は無かったとしています。
グループホームなどにいる高齢者への災害時の対応については、施設の判断で行っているとして、「施設側も予測ができなかったのではないか」などと話しました。
岩泉町内は至る所で道路が寸断され、情報の把握が難しいうえ、断水や停電が続いているということで、早期のインフラの復旧と物資の支援が必要だと述べました。
また、町には、雨量によって避難勧告や避難指示を出す基準が無く、気象警報など気象庁からの情報を受けて対策本部を設置し、対応を検討してきたということで、これまでに今回のような増水の経験は無かったとしています。
グループホームなどにいる高齢者への災害時の対応については、施設の判断で行っているとして、「施設側も予測ができなかったのではないか」などと話しました。
岩泉町内は至る所で道路が寸断され、情報の把握が難しいうえ、断水や停電が続いているということで、早期のインフラの復旧と物資の支援が必要だと述べました。
専門家「早い避難可能にする判断重要」
グループホームの災害対策に詳しい、日本認知症グループホーム協会の災害対策特別委員会の佐々木勝則副委員長は、「今回の詳細な状況はまだわからないが、入所者は、介護を必要とし自分では逃げられないので、より早い避難とそれを可能にする早めの判断が非常に重要になる。しかし、残念ながら過去に同様の災害を経験しているかどうかなどによって、対策に差があるのが現状だ」と話します。そのうえで、「行政から対策を義務づけられているかいないかにかかわらず、すべての施設で、それぞれの地形や過去の災害の状況を踏まえた避難の計画を策定し、いざというときにそれを実行できるよう訓練を日常的に行うなど、対策を習慣化しておくことが求められる」と指摘しています。