台風10号 11人死亡 行方不明者の捜索続く

台風10号による記録的な大雨の影響で、岩手県では岩泉町の高齢者グループホームで9人の遺体が見つかるなど、これまでに合わせて11人が死亡しました。北海道では川に流されるなどして合わせて3人の行方がわからなくなっていて、警察と消防が捜索を進めています。
このうち岩手県では、岩泉町乙茂地区にある高齢者グループホーム「楽ん楽ん」の施設内やその周辺で31日に、男性2人、女性7人の合わせて9人の遺体を警察官が見つけ、施設を運営する社団医療法人によりますと、死亡した9人はいずれも入所していた高齢者だということです。

岩手県では、岩泉町を流れる小本川の川岸で、お年寄りの男性1人の遺体が見つかったほか、久慈市山根町で川からあふれた水が近くの住宅に流れ込み、家の中で高齢の女性が遺体で見つかり、これまでに合わせて11人が死亡しました。

また、岩泉町によりますと、川の氾濫や土砂の流出などで道路が寸断されて孤立した状態の地区があるほか、町内の広い範囲で電話も通じず、連絡が取れない人が合わせて18人いるということです。
岩手県などは孤立状態の解消や状況の確認を急ぐことにしています。

一方、北海道では、川に流されるなどして3人の行方が分からなくなっています。
大樹町ではコンサルティング会社の従業員3人が乗った車が川に転落し、2人は自力で脱出しましたが、音更町の鈴木洋平さん(28)が行方不明となっています。

新得町と清水町では、川にかかる橋から車が転落したという情報が寄せられ、警察はそれぞれの車に乗っていた男性合わせて2人が流されたとみています。
警察と消防はけさから本格的な捜索を再開し、3人の発見を急ぐことにしています。