-第11回-
薄切り肉がひと手間でパーティー料理に!?
牛肉の赤ワインソースMALICE MIZER風とは
この連載ってどんなの?
4人の仲良しライターが順番に食べ物をお取り寄せする連載です。
お取り寄せした食材は、次の人にお題と一緒に回します。何が回ってくるかわからない緊張感と無茶ぶりの応戦が見どころ。
今回のライターはひにしあいさんです。
回ってきた食材は…
黒毛和牛 ロース薄切り
お題は…
ヴィジュアル系
Bonjour. Je m’appelle Hinishi.(こんにちは、私の名前はひにしです。)
マドモアゼルなカラメル読者の皆様、ご機嫌麗しゅう。
食べ物連鎖もあっという間の11回目。
なぜ自宅の中でこんな格好をしているのかというと、前回のラッパー中道さんから回ってきたお題が「ヴィジュアル系」だから。よむよむカラメルのほっこり感とは対極を行く感じで非常に申し訳ないところですが、ここからは完全に耽美系の世界で展開をしていきたいと思います。
※ちなみに服から小物まで全部家にありました! なぜなら20年来のヴィジュアル系バンギャだから!
我の元に届きし食材は、血肉と脂身のバランスが漆黒のシンフォニーを奏でる中山牧場の「国産黒毛和牛薄切り100g」。
きめ細やかなサシの入り方が尋常じゃない…。この生肉…。
嗚呼、生のまま食べてしまいたい! まさに謝肉祭のメインディッシュにふさわしい食材ね。
ヴィジュアル謝肉祭のお供には当然…
艶めかしい躰で踊る黒毛和牛をさらに美しく狂い舞わせるために、お取り寄せしたのはこちらです。
山梨県勝沼産の赤ワイン「グラン蒼龍」
コクのあるカベルネ・ソーヴィニョンを主体にブレンドした、味わい深くお肉料理に大変よく合う赤ワイン。狂おしく舞うような想いを抑えきれずさっそく試飲…。
欲望の華咲き乱れる深い味わいの中にコクがある…。1,000円台前半で買えるとはとても思えない高級感。それでいて、濃厚すぎず飲みやすいから赤ワイン初心者にも試してほしい味ね…。
そして、こちらも高級感しかない桐箱に入って到着した黒毛和牛の薄切り肉…
この2つを組み合わせて、華麗なる輪舞(ロンド)を奏でる、簡単パーティー料理に仕立てます。
薄切り肉をパーティー料理にするには?
今回は黒毛和牛の薄切り肉を使っていますが、スーパーの特売品でも応用できるレシピを…
マドリガルの国(自宅のキッチン)からお届けしますね。
1.まずは、薄切りのお肉を華麗なる舞踏会へと誘います。(肉をくるくると丸めます。)
その上から薄切り肉をどんどん重ねて丸めていきます。月夜に照らされたまさに謝肉祭のように!
2.この状態で、少量の小麦粉をまぶし、筒状をキープします。
3.2cm幅に切っていくと、重なり合う記憶の中で薄切り肉がミルフィーユ状のメロディを奏でます。(塊肉のようですが、お肉が重なりあう柔らかい質感になります。)
4.細雪の如く美しき魅惑の粉を肉に纏わせます。(上から小麦粉をまぶします。)
5.フライパンにほとばしる生命の破片を溶かし…(スーパーでお肉を買うともらえる牛脂)
6. 選ばれし魅惑の粉を纏った生命(肉)から美しさを引き出すために、太陽に灼かれるが如く灼熱に晒します。(余分な粉を落としたお肉をカリッとするまで焼きます。)
7.次はソース作り。お肉を取り出して肉汁だけを残したフライパンに、バター10g、鶏ガラスープ大さじ2、(筆者はウェイパー小さじ2にお水大さじ2を加えました)、にんにくチュープ1cm、バルサミコ酢大さじ2、赤ワインを100cc入れます。
嗚呼、闇から溢れ出す亡者の声が聞こえるよう…
8.秘めたる欲望の果実をナイフで切り裂き…(隠し味にブルーベリーを6粒程度ざっくり刻んで加えて)
9.断末魔の叫びを聴きながら煮詰めます。
10.漆黒の闇ソースがこの地に舞い降りました。(混ぜて煮詰めるだけなので超簡単です。)
11.ベビーリーフやパプリカを敷いた上にお肉をのせ、漆黒の闇ソースをかけたら…
「牛肉の赤ワインソースMALICE MIZER風au revoir仕立て」の完成! 狂おしく咲き乱れる欲望の華の化身が舞い降りたかのよう…。
愛しのマドモアゼル達、共に輪舞を奏でるわよ。
謝肉祭の始まりね…!(この食器は「ゴシック風 皿」で検索して買いました。)
自宅での舞踏会にも限界が来たので実食開始!
赤ワインと合わせて、欲望の華の化身を実食。
アイラインが太すぎて表情が分かりづらいですが、その味はそよ風と共に森と大地を駆け抜け静かなる妖精たちも祝福しているかのよう。
重なり合った黒毛和牛がほろほろっとほぐれるのに、外はカリッとしています。そして、この赤ワインで作った漆黒の闇ソースが、もう…最高!
赤ワイン「グラン蒼龍」とのマリアージュは…
もちろん、ぴったりすぎました!
地獄からメタモルフォーゼしそうになり、目がうつろになるほど。(目の周り黒すぎてわかりづらいけど)
赤ワインで作った漆黒の闇ソースは、バルサミコの酸味とブルーベリーの甘味が野菜に舞い降りた天使のようで、お酒が飲めない方やお子様にも好んでいただけそうな味でした。特に牛肉のソースに迷ったらぜひ合わせてみてほしいです。
我ながらおいしすぎて、マドモアゼルとか言っていられないくらい、大口を開けて食べつくしました。
さて、そろそろ空と雲の切れ間に降り注ぐ光の中へ帰らなければ…
というわけで、漆黒の闇ソースづくりに大活躍してくれた赤ワイン「グラン蒼龍」を今井さんに託しての次のお題は…
「BL」にします。ふふふ…このしたたるような、深紅の輝きの赤ワインを使って、今井さんの大好きな「BL」を表現してみて! 期待しているわよ。
次回の食材は…
BL
お題は…
赤ワイン
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