東孝司
2016年9月1日11時05分
和歌山県太地町で1日、国内で唯一のイルカの追い込み漁が解禁された。太地町漁協に所属する太地いさな組合の12隻の船が午前5時すぎに熊野灘へ出港。この日は群れに行き当たらず、追い込むことなく午前9時半ごろに帰港した。
反捕鯨団体のメンバーとみられる外国人5人が漁港周辺を訪れ、夜明け間もない出港の様子を撮影するなどしたが、トラブルはなかった。町漁協の貝良文参事(56)は「例年になく穏やかな初日を迎えた。警察、海保、入管の取り組みが抑止力になっている。今年も安全、大漁を願いたい」と話していた。
世界動物園水族館協会(WAZA)の方針に沿って昨年、日本動物園水族館協会(JAZA)は加盟施設に対し追い込み漁でのイルカの入手を禁じたが、組合は「知事の許可を得た、伝統ある正当な漁」として継続。昨期は117頭の生きたイルカなどをJAZA非加盟施設や業者に販売した。今期も約150頭の注文が届いているという。(東孝司)
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朝日新聞社会部
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