企業の設備投資13期連続増加 増加の幅は縮小傾向

企業の設備投資13期連続増加 増加の幅は縮小傾向
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財務省が発表した法人企業統計調査によりますと、ことし4月から6月までの企業の設備投資は、前の年の同じ時期を3.1%上回り、13期連続で増加しましたが、増加の幅は縮小傾向が続いています。
法人企業統計調査は、財務省が3か月ごとに資本金1000万円以上の企業およそ3万社を対象に業績や設備投資の金額を調べるものです。
それによりますと、ことし4月から6月までの企業の設備投資は、合わせて9兆3145億円と、前の年の同じ時期を3.1%上回り、13期連続で増加しました。
自動車メーカーが新型車の生産能力を、また化学メーカーが自動車やスマートフォン向けの部品の生産能力を高める動きが出た一方で、小売り業やレジャー産業の一部などで投資の勢いが鈍ったことから、増加の幅は縮小傾向が続いています。
また、ことし4月から6月までの企業の業績は、売り上げが前の年の同じ時期より3.5%、経常利益は10%下回り、いずれも3期連続で減少しました。これは小売り業で、外国人観光客向けの販売が減速していることや、円高で企業の利益が減少していることなどによるものです。
財務省では「企業の経常利益は、前の年より減少したとはいえまだ高い水準にあり、景気はこのところ弱さも見られるが緩やかな回復基調が続いている」としています。