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shi3zの長文日記 RSSフィード Twitter

2016-09-01

ジブリを育てた鈴木敏夫さんの仕事術 07:13

 師匠が凄いって大変だなあ


 本書を読んだ感想はまずそれだった。


 鈴木敏夫さんといえば、泣く子も黙るスタジオジブリの大親分である。

 その鈴木さんに弟子入りしたくてしたくてしょうがなくって、実際に弟子入りしてみたのが石井朋彦さんである。


 その石井さんから、本を頂いたので、ちょうどジブリ本づいていた僕にとっては渡りに船、ということで読み始めたところ、面白すぎて一気に読んでしまった。




 正直、こんなに面白い本を石井さんが書けるとは夢にも思わず、ちょっと舐めていたことは否めない。


 石井さんと僕は同い年なので、「うん、わかるわかる」という点もけっこうあるけど、とにかくすげえと思うのは、本の中で徹底的に自分をさらけ出しているところ。



 こんなに正直に本は書けないわー。僕は。

 だからすげえなあと思った。



 そして、鈴木さん自身が書いた鈴木さんの本は、やっぱりなんというか、達人の達人による達人のための本であって、学べることは多いけど、実践するのはどうすればいいのか見当もつかないという趣なのに対し、石井さんの本は、鈴木さんに最も近い人が書いた鈴木敏夫の作り方なので、恐ろしく実践的。今すぐにでも真似できることが満載で、そこがまたすげえと舌を巻く。


 これはまさしく「あわせてよみたい」本として最適。


 ああ、某書店のブックフェアの推薦文を書く前にこの本に出会っていたら、こっちを推薦したのになあ。


 仕事術というよりも、仕事人の心得として、これほどうまくまとまった本はちょっと見たことがない。

 石井さんは本を書くのが初めてだというが、最初からこんなにうまく本をまとめられるというのはもはや才能としか言いようが無い。そしてそれもまた石井さんが鈴木さんから学んだ「自分を捨てる仕事術」の成果なのだということが本書を読んで全体から伝わってくる。



 この本をオススメできる人はどんな人か考えたら、まあおよそどんな人にもお勧めできる。

 新社会人、中間管理職、学生、経営者・・・鈴木さんも凄いが、その奥義を誰にでもわかりやすく説明できる石井さんも凄い。


 目からうろこがぽろぽろ落ちる。

 そんな内容ですからぜひ書店で手にとって見てください。