【9月1日 AFP】(更新)ブラジル議会上院は8月31日、ジルマ・ルセフ(Dilma Rousseff)大統領(68)に対する弾劾裁判の最終採決を行い、同大統領を罷免することを決めた。これにより、中南米最大の経済を持つブラジルで13年間にわたり続いた左派政権は終わりを迎えた。

 ルセフ氏は国家会計を不正操作した罪に問われていた。最終採決では81議員中61人が有罪に投票。評決に必要な3分の2以上の票が有罪に投じられ、ルセフ氏の即時失職が決まった。

 後任には、ルセフ政権で副大統領を務めたものの同氏の政敵へと転向した保守派のミシェル・テメル(Michel Temer)氏が同日中に就任する。

 弾劾裁判ではさらに、ルセフ氏の向こう8年間にわたる公職追放の是非を問う投票も行われたが、こちらは予想外の否決となった。これにより、ルセフ氏は理論上では政界復帰が可能となった。

 ルセフ氏は最終採決の後、記者団に対し、弾劾裁判は「議会によるクーデター」だと非難。自身が所属する労働党の政権復帰を誓った。(c)AFP