5時間以下の睡眠はNG!腎臓を元気にして疲れをとる6つの習慣

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2016.08.31

jinzou

「疲れがなかなか取れない」「だるくてやる気が起きない」「むくみが気になる」……。

これらの症状が1つでも当てはまる人は、腎臓の働きが弱っている可能性があります。

「腎臓の働き」といわれてもピンとこない人も多いかもしれませんが、実は腎臓は体内の老廃物を排出してくれる、とても大切な臓器なのです。

今回は『疲れをとりたきゃ腎臓をもみなさい』(寺林陽介&内野勝行著、アスコム)から腎臓を健康にするための生活習慣をご紹介します。

腎臓が元気になれば、身体の疲れが取れ、むくみや冷えの改善にもつながります。日頃不調を感じている人は、ぜひ毎日の生活に取り入れてみてください。

■腎臓の働きと疲れには深い関係がある!

腎臓は老廃物の混じった血液をろ過し、身体にとって不要なもの(老廃物)だけを尿として排出するという働きをしています。

そのため腎臓の働きが悪くなると、必要なものが排出されてしまったり、老廃物が身体や血液中に溜まり血液がドロドロになって血行が悪くなったりします。

このような状態になり、身体に必要な酸素や栄養が行き渡らなくなると、身体が疲れを感じるのです。

さらに、血管や心臓に負担がかかり動脈硬化や心臓病などの病気を招く恐れもあります。

■腎臓を元気にして疲れをとる6つの習慣

(1)就寝2~4時間前はものを食べない

起きている間に働き続けた内臓は睡眠によって疲れをとり、調子を整えます。

そのため、一晩あたりの睡眠時間が5時間以下の女性は、7~8時間の女性に比べて腎機能が早く衰えるリスクが65%も高いことがデータから明らかになっています。

腎臓を休ませるためには寝る前2~4時間前はものを食べないことも大切。食べ物が体内にあると、腎臓は睡眠中も水分や塩分の調整をしなければいけません。

就寝前は入浴などで体を温め、血流をよくするのがおすすめだそうです。

(2)身体を冷やさない

特に東洋医学では「腎は冷えに弱い」といわれています。身体が冷えると血流が悪くなり、老廃物がうまく流れなくなるため腎臓の働きが妨げられます。

それにより、尿がうまく作られなくなり、頻尿になったり、尿の回数が極端に減ったりしてしまいます。排出できなかった老廃物により尿道炎になることもあります。

冷房に当たりすぎないなど、外側から冷やさないための工夫をすると同時に、温かい飲み物を飲むなどの内側からのケアも心がけましょう。

(3)激しい運動は避ける

適度な運動は血流をよくし、ストレスを緩和するので腎臓にとって良い効果があります。

しかし、激しい運動をすると、エネルギー消費の老廃物である「尿酸」が大量に発生してしまいます。普段あまり身体を動かしていない人が急に激しい運動をすると尿酸値が2倍近くになることがあり、腎臓にとって負担となります。

さらに、汗を大量にかくと体内の水分バランスを調整するために腎臓がたくさん働かなくてはいけなくなります。

運動をするなら、うっすら汗をかく程度にとどめ、のどの渇きを感じる前にしっかり水分補給を。長時間立ったままでいるのも腎臓にとって負担になるので注意しましょう。

(4)1日1.5リットル以上の水分をとる

腎臓にとって大切なのが水分。体内の水分量が減ると、老廃物の割合が高くなってしまいます。

老廃物が多く含まれる血液をろ過するのは腎臓にとって負担になります。健康な人は1日1.5リットル~3リットルの水分をとりましょう。

また食事ではカリウムが多く含まれるものを食べると腎臓の働きを助けてくれます。アボカド、ほうれん草、カボチャ、いも類などの野菜や、豆類、海藻類を摂りましょう。

ただし、腎機能が低下しているときはカリウムの摂取を控えた方がいい場合もあります。

(6)塩分は控える

塩分を摂りすぎると、腎臓は体内の塩分濃度を下げるためにたくさん働かなくてはいけません。それでも処理しきれず、余計な塩分が体内に残ると、むくみや高血圧の原因になることも。

味付けの濃いものや、塩分の多いスナック菓子などは極力避けるようにしましょう。

(7)尿の異変をチェックする

腎臓の働きが悪くなると、まず尿に変化が表れます。健康な人の尿は透明な淡い黄色ですが、尿の色が濁っている場合は「タンパク尿」の可能性があります。

この場合は腎臓のろ過機能に問題があるかもしれません。また血液が混ざる「血尿」は急性腎炎や腎臓がんが疑われることもあるので早めに病院で診察を受けましょう。

また、健康な人が尿をする回数は1日3~10回程度です。これより多かったり少なかったりする場合は腎機能が低下している可能性があります。

これらのサインを見逃さず、気になる異変があれば病院を受診するようにしましょう。

本書では、腎臓を元気に保つための「腎マッサージ」が写真つきで解説されています。

このマッサージは腎臓と副腎(左右の腎臓の上にあり、体内の環境を保つためのホルモンを分泌する臓器)を活性化させるツボを刺激するもので、1回につき1分行うだけで血流がよくなり、腎臓の働きがアップするそう。

「人にしてあげるマッサージ」も掲載されているので、疲れた家族や友人にマッサージしてあげるのもおすすめです。

(文/平野鞠)

 

【参考】

寺林陽介&内野勝行(2016)『疲れをとりたきゃ腎臓をもみなさい』アスコム

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