満月に近づくほど牛の出産数増加 初めて統計学的に明らかに

満月に近づくほど牛の出産数増加 初めて統計学的に明らかに
k10010663671_201609010441_201609010444.mp4
牛は満月に近づくほど出産数が増えることが、東京大学のグループの研究でわかりました。グループでは、月の明るさが体内のホルモンの分泌に関係していると見て、メカニズムの解明を進めるほか、人の出産とホルモンとの関係の解明にもつなげたいとしています。
東京大学のグループは北海道の農家の協力を得て、人工的な明かりがない牛舎で生まれたホルスタイン428頭について、生まれた日と月の満ち欠けとの関係を調査しました。
その結果、新月からの、およそ3日間に生まれたのは48頭でしたが、その後月が満ちていくにつれて出産数も増え、満月までのおよそ3日間に生まれたのは71頭と、新月の頃のおよそ1.5倍になりました。
また、満月を過ぎると、月が欠けて行くにつれて出産数も減少したということです。
研究グループによりますと、満月に近づくほど、牛の出産数が増えることを統計学的に明らかにしたのは、これが初めてだということです。
グループでは、月の明るさが体内のホルモンの分泌に関係していると見て、メカニズムの解明を進めたいとしています。
グループの代表の米澤智洋准教授は、「牛の出産と、周囲の明るさやホルモンの分泌との関係を明らかにできれば、今後、人についても、安産の条件を解明することにつなげられる可能性がある」と話しています。