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 焼酎メーカーの2015年売上高ランキングで、芋焼酎「黒霧島」で知られる霧島酒造(宮崎県都城市)が4年連続1位になった。全体が減る中でも売り上げを伸ばしており、2位以下との差を広げている。

 帝国データバンク福岡支店が29日、発表した。焼酎の売上高が5割以上を占める全国の企業を対象に調べた。

 上位10社の顔ぶれは前年と同じだが、明暗は分かれた。1位の霧島酒造は前年比4・2%増の589億円で、首都圏や関西などで人気を保つほか、東北などでも営業活動を進め、販売を増やした。上位50社の所在地による県別売上高も霧島酒造が引っ張る宮崎県が鹿児島県を上回った。調査を始めた2003年以来、初めてという。

 一方、鹿児島県のトップメーカー、薩摩酒造(鹿児島県枕崎市)は前年比11・8%減の150億円。3位から5位に下がった。「主力商品を14年に値上げしたことなどが要因とみられる」(帝国データバンク福岡支店)としている。

 上位50社全体の売上高は2804億円と前年から1・7%減り、2年連続の前年割れになった。増収は前年より4社少ない13社にとどまった。ワインやウイスキーに押されているほか、若者のアルコール離れなどの影響もあるという。(高橋尚之)