リオ五輪が終わり、リオパラリンピックが開幕する。パラリンピックが終わると、いよいよ4年後の東京五輪・パラリンピックに向けて本格的に始動することになる。競技場やロゴデザインの問題によって世界的にかいた恥を、挽回して余りある大会となることを願いたい。

 「恥」のネタとなってしまったロゴデザインだが、日本人のデザイン力はもともと中国を始めとする世界から高く評価されていた。中国メディア・今日頭条は8月31日、日本に存在するロゴの多くが日本の国旗である日の丸の要素を巧みに取り入れているとする記事を掲載した。

 記事は、「国旗の要素を各種デザインに盛り込むことは、多くの国のデザイナーが用いる常套手段となっている。わが宿敵、ライバルでありわれわれの生徒でもあり教師でもある隣国・日本は、デザイン産業が非常に発展した国として、この面でわれわれの先を行っている」と説明している。

 そのうえで、日の丸のエッセンスを取り入れた日本企業、組織などのロゴについて紹介。大きくまとめて、「白地に赤、丸い形をそのまま取り入れ、遠くから見たらまるで国旗に見えるもの」、「一見国旗とは関係なさそうだが、白地に赤い丸があしらわれているもの」、「丸い形はないが赤と白で構成されているもの」、「赤くはないが日の丸をイメージする丸が描かれているもの」などの事例を挙げた。

 一方で、中国では国旗をデザインに取り入れたロゴはそれほど多くないと指摘。それどころか「何を考えてデザインしたのか知らないが、日本国旗の要素が充満したロゴも多く、遠巻きに見たら見間違える」とした。中国の伝統文化にも赤い日を示すようなものはあるといった「反論」に対して「言いたいのは、本国の国旗をよりデザインに取り入れること、起こりうる誤解を極力避けることなのだ」と論じた。

 中国の国旗をデザインに取り入れるならば、赤地に黄色、星形が要素として挙げられる。決して取り入れにくいものではなさそうだが、その要素が伺えるロゴは少ないという。そこにはどんな理由があるのだろうか。そもそもそういう意識がなかったというのもあるだろうが、時には「パクリ」と称されるほどに外国企業のロゴや欧米のデザインを意識してきたことがあるかも知れない、というのは少々穿った見方だろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)