08月31日 12時52分
去年、名古屋市の男子中学生が、いじめを受けたとして自殺したことについて、市の教育委員会の第三者機関がまとめた報告書が明らかになり、いじめが自殺の原因の1つだったと認めた上で、学校側の対応が不十分だったと指摘しています。
去年11月、名古屋市の中学1年の男子生徒がいじめを受けたとする遺書を残して自殺したことを受けて、学識経験者などでつくる第三者機関は、自殺の原因をめぐる調査結果などの報告書をまとめ、その内容が明らかになりました。
それによりますと、生徒へのいじめについては学校内で体型についての悪口や、部活動で「弱い」と言われていたこと、それに、ほかの生徒に弁当を食べられたことを、「いじめ行為」だと認めた上で、「自殺の要因の1つだった」としています。
また、学校側の対応については、アンケート調査で生徒が学校生活に満足していないという結果が出ていたことや担任の教員が生徒がいじめられやすい傾向にあることを認識していたにも関わらず「状況の把握や適切な指導が十分に行われていなかった」と指摘しています。
その上で、報告書では再発防止に向けて、「子どもをきめ細かく見守る多くの目が学校現場に必要だ」として、スクールカウンセラーなど幅広い人材を配置して、教員との連携を強化することなどを提言しています。
報告書は家族や教育委員会に報告した上で近く公表されます。
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