韓国統一省は31日、北朝鮮当局が金勇進副首相(写真中央)を処刑したと発表した。北朝鮮では駐英公使の韓国亡命など脱北事件が続いており、体制引き締めを目的とした措置の可能性がある=2015年6月撮影、平壌【朝鮮通信=時事】
時事通信社

 【ソウル時事】韓国統一省は31日、北朝鮮当局が金勇進副首相を処刑したと発表した。また、朝鮮労働党の金正恩委員長の側近とされる金英哲統一戦線部長ら党幹部2人が、農場や炭鉱での強制労働処分となったという。韓国政府関係者によると、会議での姿勢の悪さや権力乱用などが理由とされる。

 政府関係者によれば、金勇進副首相に対しては、6月末に開かれた最高人民会議(国会)での姿勢の悪さを理由に、秘密警察の国家安全保衛部が取り調べを開始。「反党反革命分子との烙印(らくいん)を押され」(同関係者)、7月に銃殺されたという。

 金英哲部長は、部の権限拡大を進めるなど権力乱用を理由に、7月中旬から1カ月間、「革命化教育」と呼ばれる地方農場での強制労働の処罰を受けたもようだ。金部長は最高人民会議で国防委員会から改編された国務委員会の委員12人の1人で、強制労働からは既に復帰した。 

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