シスコが(も!)Dockerコンテナプラットフォーム市場へ参入。ContainerXの買収で
Dockerコンテナのクラスタを大規模に展開し、スケーラブルなプラットフォームとして運用するための基盤ソフトウェアは、いま多くのソフトウェア、例えばKubernetesやDocker Swarm、Apache Mesosなどが登場し、業界標準の座を巡って優位性を競っている非常にホットな分野です。
シスコは新興企業のContainerXを買収し、この分野に参入することを明らかにしました。
ContainerXはエンタープライズ向けのコンテナプラットフォームを構築するソフトウェアを提供するソフトウェアベンダ。同社のContainerXは仮想マシン、ベアメタル、パブリッククラウド、プライベートクラウドにいずれにも対応し、WindowsとLinuxにも対応。
コンテナのクラスタに対し、マルチテナント構成、クラスタの拡大縮小などのスケーラビリティ管理、障害対応と復旧などの機能を統合的に備えているのが特長です。
シスコのM&A部門長であるRob Salvagno氏は、この買収について次のようにブログに書いています。
ContainerX has been around for less than two years, and in that time, the ContainerX team has demonstrated strong technical expertise in developing enterprise-class container management technology that works across a range of platforms. With today’s announcement, the ContainerX and Cisco teams will work together to continue to develop a comprehensive cloud-native stack for our customers.
ContainerXは創業2年以内の新興企業ですが、ContainerXのチームは幅広いプラットフォームにおけるエンタープライズ向けのコンテナ管理テクノロジーの開発において高い専門性を見せています。本日、ContainerXとシスコは協力して包括的なクラウドネイティブなスタックを共同で開発し続けていくことをここに発表します。
Dockerコンテナのクラスタを管理するレイヤがホットなのは、クラウドネイティブアプリケーションの基盤、あるいはクラウド時代のデータセンターOSという重要な位置づけとして考えられているためです。そのため、マイクロソフトやレッドハットのような従来のOSベンダ、VMwareのような仮想化ベンダ、DockerやMesosのような新興ベンダ、HerokuやAmazon、Googleのようなクラウドベンダなど、さまざまなプレイヤーがこの新しい基盤の構築に向けて参入しています。
今回のシスコによる買収は、サーバ、ストレージ、ネットワークなどを統合したデータセンターインフラベンダとしてのシスコが、この競合激しいコンテナプラットフォームの市場に参入することを宣言したことになります。
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