金島淑華
2016年8月31日20時31分
チャスラフスカさんに最後に会ったのは2カ月前のことだった。プラハのカフェで2年半ぶりに再会した彼女は、20キロ以上もやせていた。それでも、温かい笑顔とはきはきとした語り口調は変わらなかった。
だから、残された命が短いと聞かされても信じられなかった。2020年東京五輪の開催が決まった時には自国のことのように喜んでいた。病を乗り越え、きっと見にくるだろうと思った。だが、彼女が続けたのは「東京五輪は雲の上から日本の皆さんに手を振りますね」という言葉だった。
演技に魅了された日本人が彼女を愛したように、彼女も日本を愛していた。パソコンのメールアドレスは「sakura1964@……」。うつ病と闘っている間、日本からの取材は受けなかった。後に「薬の副作用でむくんだ顔を日本の皆さんに見せたくなかった」と明かした。
64年東京五輪代表で彼女と親…
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