財務省は31日、2017年度予算の概算要求を締め切った。社会保障費が増えるほか防衛費が過去最大となり、一般会計の要求総額は財源の裏付けを欠いたまま101兆円台に膨らんだ。要求額が100兆円を超えるのは3年連続。財政再建計画の達成を目指し、4兆円程度の圧縮を目安とした政府内の攻防が年末に向けスタートする。
17年4月に予定した消費税率10%への増税を2年半延期することで想定した財源に穴があき、政府は厳しい財政運営を迫られる。17年度の税制改正要望も同時に締め切り、配偶者控除の見直しを柱とした税制議論を9月から本格化させる。