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 世界最高峰のオーケストラの一つベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とパナソニックが31日、コンサート映像の配信サービス事業などで提携することで基本合意したと発表した。まるでホール内で見ているかのような楽器の光沢を楽しめる映像づくりのほか、座る位置によって奥行きの違う音響などの開発を進める。

 ベルリン・フィルは、演奏会のライブ映像をインターネット配信を通じて楽しめる有料サービス「デジタル・コンサートホール」を2009年から手がけ、1千曲以上の楽曲を持つ。17年から本拠地のホールなどにパナソニックの業務用4Kカメラを採用する。ベルリン・フィルの技術者らの知見を組み合わせることで、配信する映像や音響の質の向上を図る。

 パナソニックは、14年に復活させた高級音響機器「テクニクス」のブランド力の向上にもつなげる。

 ベルリン・フィルは、首席指揮者を務めた故ヘルベルト・フォン・カラヤンと、音楽家でもあった故大賀典雄・元ソニー社長の親交が深く、1980年代のCDの開発などでソニーと長く協力してきた。12年にも音響の技術開発で提携を結んだが、14年に提携を終えた経緯がある。

 映像をつくるベルリン・フィル・メディアのオラフ・マニンガー代表は「(協業で)演奏を可能な限り高いクオリティーで世界中のファンに届ける」とコメントした。(ベルリン=寺西和男)

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