試験を受けることになった経緯
内定先の取得推奨資格に基本情報技術者の資格があったので、基本情報技術者の試験を受けることになった。
ITの知識はマイナーなプログラム言語をかじる程度学んでいるくらいで、ほとんど専門的な知識はないに等しい状態からのスタートだった。
勉強時間だが、受験勉強などで、アルゴリズムの考え方が理解できていれば60時間、そうでなければ80時間と考えてほしい。
基本情報技術者試験とは?
基本情報技術者の資格は国家資格であり、試験を主催しているIPAのホームページによると、受験対象者は
高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者
と定義されている。
ITの一般的知識がありますよ、ということを示す資格。
IT系の会社だと、新卒に求められる資格としても割と人気があるみたい。
合格までの道のり
一般的に200時間程度の勉強時間が必要とされているこの資格に60時間で合格するために行った勉強方法を紹介していく。
なお、ここでは基本情報技術者試験について記載しているが、ある程度の一般性を持った書き方になっているので、大量の情報をインプットする必要がある場合も参考にしてほしい。
①全体像の把握
敵を倒すためにはまずは敵を調べて弱点を分析する必要がある。
具体的には、試験時間、出題形式、出題傾向の分析を行った。
試験時間は午前120分、午後120分。
出題は午前午後とも選択式問題。相違点としては、午前は一問一答形式で幅広い知識が満遍なく問われるのに対し、午後は各分野ごとにそれぞれ考察を必要とする問題が選択され、解答者が解く大問を選択できるということだ。
試験時間が長く、出題量も多いことからインプットが必要な知識量は多いということがわかった。
また、午後試験ではプログラム言語に関する問題を選択しなければ解く必要は無い、すなわちプログラム言語を学習する必要がない。
出題傾向としては一問一答形式の問題では過去問がそのまま出題されるようなパターンもあり、必要とされている基礎知識が年度によってあまりブレない。
また、午後試験に関しては午前試験で学習するような基礎的知識を駆使することによって解答可能なレベルの問題が出題されるらしい。
②問題集の選定
わかったことは、
・広い知識が必要
・深い考察を必要とするので深い理解が必要
ということだ。
これを解決するために参考書の選定にかかるのだが、
・広い知識が網羅的に記載されている
・理解を試す問題が出題されている
という二つを軸に問題集の選定にかかった。
以下がその結果購入した参考書である。
イッキ! にわかる 基本情報技術者 テキスト&問題演習 平成26年度
- 作者: TAC情報処理講座,根岸良征
- 出版社/メーカー: TAC出版
- 発売日: 2013/12/24
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(これは28年用の最新版がなかったが多分問題ない)
③確保可能時間の把握
試験まであと2週間弱。一日6時間の勉強時間を確保できるようにスケジュールを立てる。
当時は大学4年の10月で、卒論を書きつつ余った時間で勉強するという感じ。
このスケジュール立てをしっかりやらないと計画通りに勉強を進めることはできない。
④基本知識を叩き込む
解くべき問題には、
・覚えないと解けない問題
・覚えなくても解ける問題
に2つがある。
だから、覚えるべきこととそうでないことを明確にしていき、覚えるべきことは徹底的に覚える必要がある。
まずひたすら読む
覚えるべきことを覚えるために、まずはひたすら読むことを始める。
叩き込むための方法だが、例えばテキストが700pあり、期間が10日しかないときにやりがちなミスとしては、
1日に70ページ理解しようとすること
である。
これは各種知識詰め込み型の学習時に失敗しがちな誤りであり、大量の情報を詰め込むときにそれを小分けにすることによって記憶していくことは難しいということを意識する必要がある。
その理由としては、1回限りの学習ではたとえその場で記憶できたとしても1週間後には3割程度も忘れてしまうからである。
(詳しくは忘却曲線とかでググってください)
重要なことは、できるだけ多くの情報を短時間で詰め込み、それを時間の限り繰り返す
ということだ。
次にひたすら解く
テキストの1/3くらいのそれなりに区切りがいいところまで読めたとすると、読んだ内容に関してひたすら問題をとく。
先ほどのテキストの問題と、一問一答でひたすら解く。
ここで問題を解く目的は3つあって、
・覚えられてない箇所を明確にする
・覚えても解けない箇所を明確にする
・覚えた知識を定着させる
という3つだ。
先ほども述べたように、覚えなければならない箇所とそうでない箇所を効率的に見定め、知識を最短時間で定着させる方法は、ひたすら解くということである。
またひたすら読む
覚えるべき箇所を問題を解くことによって明確にしたら、またひたすら読むことによってさらに知識を定着させる。
繰り返す
上記のように、
読む→解く→読む→解く
これを繰り返す。
しかも広い領域で繰り返す。
目安としては2日で全範囲を網羅できるくらいのスピード感で繰り返すことだ。
最初はわからないことが多くつらいが、
徐々にわかる割合が増えてくるので、勢いは増してくる。
過去問を解く(10時間くらい)
ここまでくると、基本的知識の深い理解が得られているはずだ。ここで午後試験の対策に取り掛かる。
アルゴリズムは特に勉強しなくても考え方さえ分かれば満点を取ることは可能。
また、プログラム言語の代わりとして受験する表計算は、エクセルの基本知識とアルゴリズムの考え方さえわかれば初見で満点を取ることは可能。
(60時間では表計算対策まで手を伸ばすことが出来ない)
結果
上記のやり方で独学、60時間の勉強で午前午後ともに8割の得点率で合格することが出来た。
(確か79.5点とか、そんな感じだったと思う)