「もんじゅ」福井県知事が政府一丸の取り組み要請

「もんじゅ」福井県知事が政府一丸の取り組み要請
安全管理上の問題が相次ぎ、新たな運営主体を示すよう求められている高速増殖炉「もんじゅ」について、福井県の西川知事と松野文部科学大臣が会談し、西川知事が政府一丸となって、もんじゅを含む核燃料サイクルに取り組むよう求めたのに対し、松野大臣は「近いうちに一定の結論を出していきたい」と述べるにとどめました。
安全管理上の問題が相次いだ高速増殖炉「もんじゅ」について、原子力規制委員会は去年、今の日本原子力研究開発機構に代わる新たな運営主体を示すよう勧告し、監督官庁の文部科学省が検討しています。

こうした中、福井県の西川知事が文部科学省の松野大臣を訪れ、「『もんじゅ』を生かすか否か、これが最後の機会であることを認識し、政府一丸となって『もんじゅ』を含む核燃料サイクル政策に真剣に取り組んでほしい」などと求めました。これに対し、松野大臣は「運営主体の制度設計を含めて関係各所と協議している段階だ。近いうちに一定の結論を出していきたい」と述べるにとどめました。文部科学省によりますと、夏ごろまでに示したいとしていた、もんじゅの新たな運営主体を今月中に示すのは難しいということです。

会談のあと、西川知事は「残念ながら、まだ方針は出ていないが、大臣はもんじゅを活用した結論を出したいと話していた。1つの役所だけでは解決できない課題なので、関係省庁や総理大臣が確たる方針を持ち、対策を講じてもらいたい」と話していました。