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アンテナなどの接続に使用される通称F接栓(コネクタ)ですが、ネットに規格をまとめたものがなかったので勝手にまとめました。 まず、このコネクタですが、JEITA(社団法人電子情報技術産業協会)で定義されています。 ※旧EIAJ(日本電子機械工業会規格) 手元の文献ですと、一般的に多く使用されるケーブルの心線をそのままコネクタの中心コンタクトに使用するタイプのものは、正式名称が定められないままRC-6012A付随書で、中心コンタクトが圧着式のものはC-12形としてRC-5220B・衛星放送対応型として2150MHzの高周波に対応した同形はC-15形としてRC-5223Aで、一般家庭で使用されているネジがなく差し込むだけのタイプはC-13形としてRC-5221Aとして定義されています。 閲覧だけでしたら自由ですので、興味がある方は是非、JEITAのサイトで規格番号を検索してみてください。※RC-6012Aが検索できません…詳細ご存知の方教えてください… JEITA規格番号検索 http://www.jeita.or.jp/japanese/public_standard/ 基本的には、3/8インチ・FED-STD-H28でネジを切ったものを使用し、12mmのスパナで締められる構造を有しているようです。 一見、複雑そうですが、要は、一般的に良く使用されているF接栓(コネクタ)はコネクタそのものの性能が定義できない(ケーブルに左右される)ので規格外、C-12はC-15の下位規格の為、考えないとして中心コンタクト圧着式のコネクタがC-15、家庭用はC-13と覚えておけば良いと思います。ちなみに防水用は屋内使用限定のC-13を除き、規格の中に取り込まれているので規格番号は同じです。 C-15形とF形の比較。中心コンタクトの有無がはっきりわかります。 マスプロ FP5 F形屋内用(中心コンタクトなし) 11mmレンチを使用します。 マスプロ C15FP5 C-15形屋内用 13mmレンチを使用します。 マスプロ C15W5F C-15形屋外用防水タイプ 12mmレンチを使用します。 ちなみに防水タイプでないものを屋外で使用するとこうなります。 ※心線が腐食してなくなっている。 おまけにコネクタの互換表です。F接栓はネジなしプッシュオンタイプのC-13レセプタクルには差し込めませんが、C-13はF形(C-12・C-15)レセプタクルに差し込めます。 こういったコネクタ自体の規格をちゃんと調べたことがなかったのですが、F接栓という呼び名すら俗称だったことに驚きです。日本で定められた正式名称が全てではありませんが、知っていて呼ぶのと、知らないで呼ぶのとでは意味合いがちょっと違うので何事も調べることが大事だなぁと思いました。 参考資料:
第2級有線テレビジョン放送技術テキスト 技術 JEITA規格 |
この記事に
Fコネクタと言うのが、俗称とは知りませんでした。
2010/8/14(土) 午後 5:53 [ ドク ] 返信する
>たびおさん
こんばんは、linear_pcm0153です。
F接線と呼ばないと通じないので、まぁ定義されていないだけって事ですね。「せっせん」という響きになれないので、もっぱら「コネクタ」と仕事では呼んでいます。
日本工業規格も閲覧できますので、工具の片隅に規格番号がかいてあったらば、検索してみると面白いですよ〜。
2010/8/14(土) 午後 6:34
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こんばんは、KASです。
カナレ電気のFP-Cシリーズなどは「C-15形」で
中心コンタクト不使用タイプは規格外なのですね。
全く知りませんでした。
その規格外のF接栓を最近、嫌になるほど接続してますが
11mmのスパナがジャスト・フィットですよ。
記憶曖昧ですが、カナレのFP-Cシリーズなんかも
11mmが最適じゃなかったかな?と発言してみます。
更に、防水タイプは12mmだったと…。
明日にでも確認してみます。
ちなみに、私の周辺ではF接栓で通ります。
Fを省略して、接栓(せっせん)と言ったりもしますよ。
これ以外はコネクタと呼ぶのに、良く良く思うと不思議です。
2010/8/17(火) 午後 10:04 [ KAS ] 返信する
>KASさん
こんばんは、linear_pcm0153です。
誰かが、規格書あったよ!って言ってくれた方が楽なのですが、規格が見つからない以上、うやむやですよね。
昔の松下の仕様書なんかじゃBNC接栓と書かれていますが、MDディスクなみに重複表現ですね。
呼称はホントに違いますね。一覧表作ってみたいですね。
2010/8/17(火) 午後 10:29
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追伸
レンチサイズ、メーカによってバラバラですね(笑)
どうなってるんだ一体…
2010/8/17(火) 午後 11:58
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こんばんは、KASです。
写真の追記ありがとうございます。
なるほど、スパナサイズの記憶曖昧の理由が判明しました。
やっぱ11、12、13もあるのですね!
いつもスパナのサイズに自信がなくて腰袋へはモンキ1本を携える事なり…
益々サイズ不明に…
ところでF形では、心線をやたらと長くされる方が多くないですか?
一昨日、長すぎる心線が原因と推測される事でJ-Jの中身が溶けている状態を見ました。
(恐らく、突き抜けた心線がシールドとショート)
曲がりやすくなるし、良い事ひとつもないと思うのですが
私は、面イチか、出ても2mmの斜めカットです。
2010/8/18(水) 午前 0:00 [ KAS ] 返信する
>KASさん
こんばんは、linear_pcm0153です。
アホみたいに長いのがたまにありますね…。
今度製作記事を書きたいです…って言って一年経っている気がしますが…
実例として絶縁体の剥きすぎで、内部でショートしていて共聴が受信できない不具合もありました。
そうそう、電気屋がF接栓取り付けて、F→RCA変換で施工している例をよく見ます(笑)
値段で言うとカナレのRCA圧着の方がタマが安いのになぁと思ってしまいますね。
2010/8/18(水) 午前 0:12
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JISC5410によると,「ケーブルなどの自由端に取り付けるコネクタ」のことを「接せん」というみたいですね.C5410の定義には「せん」と有りますが,C5411などには「栓」となってます.
F型の由来は,IEC規格でしょうね.
IEC 60169-24:「Radio-frequency coaxial connectors with screw coupling, typically for use in 75 ohm cable distribution systems (Type F)」
2010/8/18(水) 午前 11:46 [ - ] 返信する
追伸
今のところ,BNCの「N」と「C」は考案者と開発者の名前というのが最有力とのことです.
なので,BNC接栓は間違っていないのかも.もっとも,RC-5233のタイトル自体が,「高周波同軸BNC75Ωコネクタ」ですし.
2010/8/18(水) 午後 0:10 [ - ] 返信する
>engggmさん
こんにちは、linear_pcm0153です。
おおっ、詳しい内容ありがとうございます。
海外からFという名称とともに来たのでしょうね。
JEITAが規格化する際に採用しなかっただけですかね。
栓はなんでしょうね…現在は常用漢字みたいなのでJIS的にも漢字でよいはずですし…。
MDもそうですが名詞として確立してしまえば重複も関係ないんですけどね(笑)まぁ単なるツッコミです。
2010/8/18(水) 午後 0:39
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はじめまして。
50ΩのF型が欲しい、なんて要求に応えたことがある者です。
そのとき旧EIAJの規格書を取り寄せて、いろいろ調べました。
F型の場合、企劃に合わないような商品も普通に売られていて
対になるコネクターに刺すと致命的ダメージを起こすことがあるので
要注意ですよね。
写真に写っている由緒正しそうな品はいいでしょうが。
2012/11/17(土) 午前 10:45 [ mig*is*mg ] 返信する
>mig*is*mgさん
こんばんは、linear_pcm0153です。
マスプロでもまだまだ高価な部類ですからね…。廉価製品は本当に沢山ありますよね。私は施工で勝負の時はカナレを使います。
2012/11/19(月) 午前 0:46
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