AIIBにカナダも参加へ G7で未参加は日米に

中国が主導するAIIB=アジアインフラ投資銀行に、カナダが新たに参加する意向を示し、G7=主要7か国の中では、日本とアメリカを除くすべての国が参加する見通しとなりました。
発表によりますと、AIIBの金立群総裁とカナダのモルノー財務相が31日に北京で会談し、会談のあと会見を開いたモルノー財務相は「カナダは、常に世界中の人々に希望と機会を作り出す方法を探っていて、AIIBへの参加は、まさにその機会だ」と述べ、カナダが新たに参加する意向を示しました。AIIBは中国が主導し、去年設立されたアジアのインフラ建設を支援する国際的な金融機関で、アジアの途上国のほか、イギリスなどの先進国を含む57の国が参加していますが、日本とアメリカは、国際的な金融機関にふさわしい基準を満たすか注視するなどとして参加していません。
今回、カナダが新たに参加の意向を示したことで、G7の中では日米を除くすべての国がAIIBに参加する見通しとなりました。
一方、AIIBでは、来月末まで新たな参加希望の申請を受け付けていて、20か国以上が参加の意向を伝えているということです。
このためAIIBの最終的な参加メンバーの数は、67の国と地域が参加するADB=アジア開発銀行を上回る見通しで、国際的な金融の枠組みにおける中国の存在感が、一段と高まることも予想されます。