「10分余で水かさ上がり 逃げられない状況に」
9人が遺体で発見された岩手県岩泉町のグループホームを運営する社団医療法人緑川会の佐藤弘明常務理事が施設の前で取材に応じ、「10分余りで水かさが上がり、逃げられない状況になった。この辺は濁流だった。最後まで宿直職員が利用者を抱えていたが息を引き取ってしまった。9人を助けられず大変申し訳ありません」と謝罪しました。
佐藤理事によりますと、死亡した9人は全員がグループホームの入居者で、女性7人、男性2人で、このうち2人は車いすを利用していたということです。また、9人のうち4人は、自力での避難が困難な重度の認知症だったということです。9人のうち8人はグループホームの建物の中で見つかり、このうち3人はそれぞれの個室で、2人は台所で、1人は畳の休憩スペースで発見されたということです。また、1人は建物のすぐ外で見つかったということです。
グループホームでは、夜間は9人の利用者に対し、1人の職員が当直対応をしていて、30日夜はふだんより早めに当直態勢に入り、55歳の女性の職員が担当したということです。
佐藤理事が31日、この女性職員から聞き取ったところ、30日午後5時半ごろにグループホームの中に水が入ってきて、あっという間に腰ぐらいの高さまで上昇し、入居者はベッドごと持ち上げられたということです。災害に備えた正式な避難のマニュアルなどはなかったということです。
グループホームでは、夜間は9人の利用者に対し、1人の職員が当直対応をしていて、30日夜はふだんより早めに当直態勢に入り、55歳の女性の職員が担当したということです。
佐藤理事が31日、この女性職員から聞き取ったところ、30日午後5時半ごろにグループホームの中に水が入ってきて、あっという間に腰ぐらいの高さまで上昇し、入居者はベッドごと持ち上げられたということです。災害に備えた正式な避難のマニュアルなどはなかったということです。