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ツバメどこへ? 児童調査開始以来 成鳥、巣とも最少

過去最少を記録したツバメの調査。児童の参加数も最少だったという=金沢市内で(写真は2005年5月)

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 県内の児童が愛鳥週間(5月10〜16日)に実施した「ふるさとのツバメ総調査」で、確認できた成鳥数は1万1608羽となり、1972(昭和47)年度の調査開始以来、過去最少を記録した。巣の数も1万1155個で過去最少。要因は不明だが、過去には減少した翌年に増加した例もある。(中平雄大)

 成鳥数は県内二百九校の小学六年生を中心とした一万一千三百九十一人が、巣の近くや電線などに止まっているツバメを目視で確認した。参加児童数も過去最少だったが、県によると調査への影響はなかったという。

 地域別でみると、全八地域で成鳥数と巣の数ともに前年より減少している。市町別の成鳥数では野々市市と津幡町、宝達志水町、志賀町、中能登町が前年を上回った。

 今年はツバメが渡ってくる三〜四月の気候が安定し、調査時の天候も良かった学校が多いことから県は昨年と同水準と予想していた。ところが成鳥確認数は前年比千四百二十一羽減、巣の数は同九百三十三個減だった。県の担当者は「誤差の範囲なのか、特定の減少要因があるのか、調査を継続していく中で見いだしたい」としている。

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 県によると、成鳥数は七四年の三万六千七百五十一羽をピークに次第に減少し、二〇〇〇年に初めて二万羽を割った。一一年に一万一千羽台になったが、一二年から昨年までは一万三千羽台を維持していた。

 ツバメは人が住む家に好んで巣を作るが、近年は日中に留守の家が多いことや、住宅事情の変化で巣を作りやすい軒先がない家が増えた。餌場となる水田の減少も要因に挙げられる。

 

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