2016.8.31 / News
立秋も過ぎ、お子さん達の夏休みも終わりを迎え、気がつけば暦の上ではセプテンバー。
秋と言えばいろいろありますが、本好きの集まるSTANDARDとしては、やはり読書の秋を推したいところです。
(最近はKindle Unlimitedも始まり、積ん読が加速しているメンバーもいるとかいないとか……?)
STANDARD社員の読書の情報源のひとつになっているのが、社内Slackにある#booksチャンネル。ここには日々新刊情報や気になる本が投下されています。
今回の記事ではいつもと少し趣向を変えて、8月に#booksチャンネルに投下された中からおすすめの本をまとめてみました(買ったけど未読、というパターンも混ざっていますが、そこはご愛嬌ということでお許しを😅)。
1月にはデザイナー向けおすすめ書籍の記事も書いておりますので、気になる方はこちらも合わせてお読みください。
発売
Kamihira_log at 10636でお馴染み、上平崇仁さんのツイートで知った1冊。
サービスを考えるうえでヒントを見つけたり、アイデアが受け入れられるかを知るには想定するユーザーから話を聞いてみたり、実際の場に赴くことでようやく検証することができます。
この本では『聞いてみる』『やってみる』『行ってみる』『読んでみる』の4章を通して、調査やインタビューについて学びを得られます(選:吉竹)。
発売
2012年に発売された『インタフェースデザインの心理学 – ウェブやアプリに新たな視点をもたらす100の指針』の続編にあたります。本書でもほとんどの項目に対して研究や論文がソースとして参照されており、それを読むだけでも楽しいです。タイトルにはウェブやアプリと記されていますが、例えば5章などはチームビルディングやコミュニケーション設計にも活かせそうだなと感じました(選:吉竹)。
発売
ユーザーがサービスを使う、使い続けるためには行動やモチベーションへの理解が助けになります。カテゴリとしてはマーケティングの本ですが、サービス設計における仮説出しや、フローを考察する際の参考になりそうです。
未読の本ですが、ユーザーのサービス理解やモチベーション設計のヒントがあるのではと思います(選:吉竹)。
昨今話題となっている「人工知能」ですが、特化型と汎用型があることはご存知ですか?
前者はある特定の目的を遂行する為だけに作られたものを指し、後者は人間のような柔軟な対応ができるもののことを指します。本書はその人間のような汎用型の人工知能が「主観的世界を持ちうるのか?」を主題とし、「人間の知能とは何か?」「私とは何か?」といった“究極の問い”を哲学の巨人たちが残した成果とともに探求していきます(選:古賀)。
10月号のテーマは「健康x医療xテクノロジー」。
ロボット、AIのような先端技術の医療への応用により、従来の対処療法的な医療が過去のものになりつつあるようです。
遺伝子解析AIにより「病気になる前に病気を治す」ような「先制医療」と呼ばれる概念や、投薬による治療ではなく患者の日常的な習慣や行動文脈を知り、行動を変容させることによる治癒を目指す「ビヘイビアヘルス」と呼ばれるような概念についての解説、更に、医療領域の新規事業を取り巻くベンチャーキャピタルや教育機関などのエコシステムについて紹介されています(選:鈴木健一)。
リーンシリーズで今まで触れられていなかった「ブランド構築」について解説されている書籍。
破壊的なアイデアで市場を形成したスタートアップでも、いずれは後発の参入による競争環境に身をおくことになります。
そうなった際に、自社のプロダクトやサービスに顧客がどんな連想をするか、どのような認知をしているかを管理するブランド構築の手法が有効と考えられています。
本書では、グルーポン・ナショナルジオグラフィック社でプロダクトマーケティングを務めてきた著者が、リーンスタートアップのBMLループをブランド構築に応用し、顧客との関係を確実に成長させていく方法を、事例を交えて解説されています(選:鈴木健一)。
その事業の強みは何か、市場はどこを狙うのか、どういった戦略で挑むのか、などを事業戦略において考えるのは当然ですが、それを自身のキャリアに当てはめる、自分自身を事業を持つクライアントと捉えて戦略を立ててみる……そんなコンセプトの本です。自分の強みとは何なのか、これからどういったキャリアに進もうか意識を持ちたい方におすすめです(選:吉竹)。
本書ではIBMのデザイン、そしてビジネスに軸を置き、それぞれがどんな役割を持ちどのように関わってきたのかを6つの章で描いています。
まだ発売前なので目次や紹介文からの推察となりますが、IBMほどの大企業においてデザインとビジネスがどう思考されてきたのかを知ることで、何かしらのヒントを得られるものとなっているのではないでしょうか(選:吉竹)。
STANDARD社員の5人中4人が読んでいるワールドトリガー、その新刊がまもなく発売されます。
個として組織やチームの中でどう動くか、チームとしてどんな戦略を練り、戦い、相手に打ち勝つか。チームで目的に到達するために大切なことが描かれている名作です。
15巻ではガロプラの侵攻〜ボーダーによる迎撃が描かれましたが(那須隊長麗しい……!)、16巻も変わらず目の離せない展開が待っていることと思います。
なお余談ですが私の推しは木虎とよねやんです(選:吉竹)。
組織において、デザイナーの作ったデザインは多くの関係者、非デザイナーの目に触れ、コミュニケーションが発生します。言葉をどう扱うか、伝わるようにどう伝えるかを考えるのはデザイナーにとっては必須のスキルと言えるでしょう。
本書の紹介文には「自らが考えるデザインをデザイナ以外の人たちに理解してもらうためのコミュケーションの手法を解説します」と書かれており、今まさに必要とされている本であると強く感じます。『みんなではじめるデザイン批評』と一緒に読むことで相乗効果が期待できそうです(選:吉竹)。
Amazonでベストセラー1位を獲得し、シリーズ累計40万部を超える統計学が最強の学問であると、それに続く統計学が最強の学問である[実践編]の発売から約2年の月日が経ち、シリーズ最新作としてビジネス編が発売されます。
統計に使われる数式などは少なく、主に文章と図解での解説がされているため、過去のシリーズも含め、文系のデザイナーにもオススメできる書籍です。
もちろん今までの書籍もビジネスに活用できる内容でしたが、今回はよりビジネスに特化した内容の書籍として期待が高まります(選:鈴木智大)。
ライブワーク社の共同創業者であり、サービスデザイン ユーザーエクスペリエンスから事業戦略をデザインするの共著者でもあったベン・リーズンさんが著者の1人としてサービスデザインについて書いている2冊目の書籍です。
原著は昨年末に書かれたService Design for Business: A Practical Guide to Optimizing the Customer Experienceで、評価が高かったため翻訳されたのだと推測しており、国内ではまだ多くないサービスデザイン系の書籍として発売が楽しみです(選:鈴木智大)。
前の版では『Web情報アーキテクチャ』でしたが、4版では再び『情報アーキテクチャ』に改題されています。
紹介文を読むと「「IA」だけでなく、UX/CX、デザイン思考、サービスデザイン、リーンスタートアップ、グロースハックなどに取り組む際の「デジタルコミュニケーション設計」の基本書」と書かれており、果たしてどこまでちゃんと書かれているのか気になります(選:吉竹)。
イノベーション成功と失敗の理由33の法則の著者であるオリヴァー・ガスマンさんらによる書籍です。
主に1990年代〜2000年代までの250社以上のビジネスモデルを調査し、55のビジネスモデルのパターンに分類して紹介しています。
発売は10月ですが、紹介しているビジネスモデルのパターンについての簡単な紹介はこちらのPDFから見ることが出来ます(選:鈴木智大)。
魅力的な雑書影でおなじみ、BNN新社の新刊は「消極性」というネガティヴに取れるワードを題材にしたもの。
著者らが設立した消極性研究会の内容を見ると「現代において人が関わらなければならないコミュニティや処理すべきメディアが増大した影響で積極的な態度を取り続けるのが難しくなった。消極性は誰しもに生まれる状態であると仮定して、それを活かす設計をしよう」というのが大まかなスタンスなのかなと思いました。
新しい概念のようで、実は今すでに世の中にある問題に着目した、面白そうな本です(選:吉竹)。
いかがでしたでしょうか。少しでも皆さまの読書の一助になりましたら幸いです。
なお、今回の記事をきっかけに、STANDARD社員が購入検討している書籍の発売日が分かるカレンダーを作ってみました!
購入先リンクもありますので気になった時にすぐ買えます。ぜひぜひ皆さまのGoogleカレンダーに追加してみてください。
2016.8.16 / Business
この記事は2016年8月6日に開催された”RIDE” UX Sketch SUMMER 2016にて、発表したスライドのフォローアップ記事になります。 STANDARDからはUXデザイナーの鈴木智大が「受託型UXデザインの分解と構築」というテーマで、受託としてのUXデザインへの関わり方の一部を発表させて頂きました。 内容としてはUXデザインのプロセス自体に、受託と事業会社に […]
by Tomohiro Suzuki
2016.4.7 / UX
どうすればより良いユーザー体験をデザインできるのか?という問いは、最も注目を集める話題の1つです。 その中でも、カスタマージャーニーマップはUXデザイナーだけでなく、マーケター、ディレクター、エンジニアなど職種を問わず知られるほど、有名なUXデザインの手法となりました。 時間軸でのユーザーエクスペリエンスの記事にもあるように、サービスが提供するUXを考える場合は、利用されている期間だけでなく、利用 […]
by Masafumi Kawachi
2016.3.23 / UX
先月から、STANDARDに参画いたしました、デザイナーの川地 真史と申します。初めてのブログ執筆ということで、まずご挨拶させていただければと思います。実は元々、学生時代にSTANDARDにてインターン生として学んでいた身でした。その縁もありこの度、再び「未来の豊かさにつながる仕組みをデザインする」ために参画することにいたしました。このブログにおいては、私からしたら”書く” […]
by Masafumi Kawachi
株式会社スタンダードは、アプリやWebでサービスを展開される方の企画制作をサポートするデザインファームです。