手術後ワイセツ行為で医師逮捕 警視庁vs病院バトルの行方

女性患者へのわいせつで逮捕された外科医が容疑を否認し病院側も「不当逮捕」と抗議文

記事まとめ

  • 手術後の診察と称し、病室内でわいせつな行為をした疑いで非常勤外科医が逮捕された
  • 外科医は容疑を全面否認し、病院も「不当逮捕」とHP上に抗議文を掲載した
  • 全国の医師らが「不当逮捕」と警察に抗議した『大野事件』の再来を危惧する声もある

手術後ワイセツ行為で医師逮捕 警視庁vs病院バトルの行方

手術後ワイセツ行為で医師逮捕 警視庁vs病院バトルの行方

柳原病院(C)日刊ゲンダイ

「第2の大野事件か」と言う関係者もいる。警視庁もマッ青じゃないか。病室で女性患者のA子さん(30代)にわいせつな行為をしたとして25日、警視庁に逮捕された柳原病院(東京都足立区)の非常勤外科医S(40)は容疑を全面否認し、病院側も「不当逮捕」と徹底抗戦の構えだ。

 S医師は今年5月、柳原病院でA子さんの胸の手術を執刀した。準強制わいせつの逮捕容疑は、全身麻酔の影響で身動きが取れないA子さんに、手術後の診察と称し、病室内でわいせつな行為をした疑い。

「A子さんの証言によると、S医師は彼女の服を脱がして胸をなめたり、自らの下半身を露出し、自慰行為を始めたそうです。A子さんが会社の上司に相談し、逮捕に至った。彼女の体からS医師の唾液とみられるものが検出されたと一部で報じられましたが、警視庁はそれについては正式発表していません」(捜査事情通)

 警視庁は、当時のA子さんには意識があり、証言には信憑性があるとみているらしいが、柳原病院は「不当逮捕」とHP上に抗議文を掲載。

 それによると、A子さんの証言は、全身麻酔による術後35分以内のことで、〈手術前の恐怖や不安と全身麻酔で行った手術後せん妄状態での幻覚や錯覚が織り交ざったもの〉。また、A子さんの病室は4人部屋で〈満床在室〉だった。術後の経過観察のために、看護師が頻繁に病室を訪れていたという。

 要するに、そんな状況下でわいせつ行為に及ぶのは無理な話で、警察の捜査に協力したにもかかわらず、先月7日以降は一切の連絡もないまま、突然の逮捕は横暴だ、というわけ。唾液についても「警察からそうした情報は聞いていない」(同病院事務局)という。

 ある医療関係者が匿名を条件にこう明かす。

「実際、麻酔の処置中や処置後に、患者が性的幻覚を生じるケースはあって、医師は性的訴えのリスクに注意を払うべきなどという海外の論文もある。今回の事件を機に、有志の医師たちがこうした論文を翻訳、ネット上にアップする動きが起きています。暗に警察に抗議しているわけです」

 04年に福島県立大野病院で妊婦が手術中に死亡した。執刀医が06年に業務上過失致死容疑などで逮捕され、08年に無罪判決。この時も全国の医師らが「不当逮捕」と立ち上がり、警察に抗議している。

 今回の事件は、その「大野事件」の再来になるのではないか、とみられているのだ。

 そりゃ、警視庁も気が気じゃないだろう。

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