どれだけ安全運転を心がけていても、ちょっとした不注意で起こってしまうのが「バッテリー上がり」です。この記事を読んでいる方の中には、今まさにバッテリー上がりで困っている!という方もいることでしょう。
そうでない場合も、バッテリー上がりに見舞われたときにどうすればいいのか?対策・予防策を知っておきたいという方は多いのではないでしょうか。
バッテリー上がりの対処は、正しい方法を知れば決してむずかしいものではありません。しかしバッテリーは当然電気系統に含まれるため、手順を間違えると車のショート・さらなる故障につながりかねません。
今回は、最短でできるバッテリー上がりの正しい対策と、今後の運転で心がけたい予防策をお伝えします。秋の行楽シーズンに向けて、快適なドライブのためにぜひご覧ください。
本当にバッテリー上がり?正しい症状診断
まず、バッテリー上がりだと思って慌てる前に、チェックしていただきたい項目についてお話しします。車が動かない・エンジンがかからないからといって、すぐバッテリー上がりとは言い切れません。
以下の2つのポイントをチェックしてみてください。
可能性(1)ガス欠の可能性
ガソリンが切れていないかどうか、ガソリンメーターをチェックしましょう。単純なことですが見落としがちなケースも時々あります。
可能性(2)バッテリーのターミナル端子接触不良の可能性
バッテリー端子部には、「接点グリス」というものが塗られており、走行中の揺れ等によって端子が浮いてしまうことが稀にあります。
判断する方法は、以下を実践してみてください。
- バッテリー端子につながっている配線を揺らす
- ぐらぐらすれば、端子の接触不良を起こしている可能性がある
- その場合は再度締め付けを行えば復活することも
車が停止してしまっていない状態で、バッテリー上がりかどうかを具体的に判断するのは、ガソリンスタンドなどでバッテリーテスターを利用し、電圧を測定してもらうのがおすすめです。
バッテリー上がりを起こしている場合、バッテリー電圧が10Vを切っているケースが多くあります。
バッテリー上がりの原因とメカニズムを解説
そもそも、なぜバッテリー上がりが起こるのか、バッテリーの仕組みからお話しします。エンジンが作動するには、点火プラグに火花を飛ばすための電力が必要です。
また、エンジンを始動させるには、外部からスターターモーターで力を加える必要があります。その電力を担っているのがバッテリーです。
また車では、ライト・ワイパー・ナビなど、エンジン以外にも電気を使用することが多くあります。これらの電力もバッテリーでまかなわれます。エンジンが始動するとオルタネイター(発電機)に回転が伝わり、必要な電力の発電と、バッテリーへの充電が行われる仕組みです。
バッテリー上がりが起こりやすい季節
バッテリー上がりが起こりやすい季節は、主に気温が下がる冬になります。
バッテリーは、電極板と電解液(バッテリー液)の化学反応によって電気を放電・充電します。
気温が下がると電解液の科学反応効率が下がる為、電気を放電しにくくなり、バッテリーが上がりやすくなります。
電解液の容量も気温によって変化します。参考までに、25℃の時の電解液容量を100%とした場合、0℃では80%ほどまで容量が減ります。それだけ反応効率が下がるということです。
また、冬場ではエンジンオイルなどの潤滑油の粘度が大きくなるため、エンジン自体を回すための抵抗値が大きくなります。つまり、気温が高い時期より大きな電気が必要になります。
結果的に、反応効率が下がっているバッテリーに一層負荷がかかり、バッテリーが上がりやすくなります。次に、バッテリー上がりの大元の原因となる3つを解説します。
バッテリー上がりの大元の原因は3つに分けられる
バッテリー上がりの大元の原因となるのは以下の3つです。
- 運転者の行動(電気の消し忘れなど)によるもの
- バッテリー自体の劣化(化学反応しなくなる)
- その他電気系統のトラブル(発電機※オルタネイターの故障)など
のいずれかに分けられます。
運転者の方の行動が原因となっている場合は、以下の再充電の手順を踏むことで回復する可能性がありますが、バッテリーの劣化による場合や電気系統のトラブルの場合は、バッテリーの交換または修理が必要です。
バッテリーの劣化か、その他電気系統トラブルかの判断は原則見分けることがむずかしいため、JAF等の整備士に依頼するのが良いと思います。
バッテリー上がりの直接の原因(運転者の行動によるもの)を解説
上記に挙げたバッテリー上がりの大元の原因のうち、運転者の行動が直接の原因となっている場合は多くあります。考えられる原因を以下に列挙しました。
自分の運転に当てはまっていないか、参考にしてください。当てはまる場合は改善することでバッテリー上がりを回避することができます。
- 1日に何度もセルモーターを使用している
- いつも渋滞路を走行している
- エアコンやカーオディオなどの消費電力の大きな電装品を装着している
- 1度に走行する距離が少ない場合や、ほとんど車を使用しない
- 本来より容量の小さいバッテリーの取り付け
- 過放電や充電を長い間しないでおくと極板に硫酸塩の結晶が付着し通電不能となる
- 夏場や冬場の過酷な状況下での連続使用
このうち、(4)~(7)が特にバッテリー上がりにつながりやすい行動です。中でも(5)は本来よりバッテリーを痛めてしまいやすくなるので、基本的に避けるのが無難です。
総じてバッテリー負荷が大きくなるのは、いわゆる「ちょい乗り」です。近距離の走行・停止・エンジン始動を繰り返すことで、バッテリーを痛めてしまいやすくなります。
バッテリー上がりが起こったら:対策を徹底解説
ここからは早速、バッテリー上がりの対策を具体的にお伝えします。バッテリー上がりから回復する方法は主に以下の3つです。今まさにバッテリー上がりで困っているという方は、とりたくてもとれない対策もあると思うので、最適なものを選んでください。
方法(1)ジャンピングでエンジンを始動させる:所要時間およそ5分
もっともポピュラーな対策は、ジャンピング、つまり外部の電力を利用し、バッテリーを充電・始動させることです。一般的には外部の電力には他の車を利用します。正しい手順を守りさえすれば、5分以内でエンジンを始動できます。
ジャンピングに必要なもの:ブースターケーブル(2本で1セット)
他の車の電力を利用するジャンピングには、ブースターケーブルが必要です。ケーブルは赤・黒の2本で1セットになっています。主に、オートバックスなどの自動車部品量販店で手に入ります。
赤いケーブルは+側、黒いケーブルは-側につなぐことをまず覚えておいてください。
注意点として、あまり細いブースターケーブルは、長時間の通電で負荷がかかり、焼けてしまうリスクがあります。ある程度の太さのものを選びましょう。
間違えてはいけない!ブースターケーブルをつなぐ順番
間違えがちなのが、ブースターケーブルをつなぐ順番です。これを誤ると、車がショートしてしまう元になります。以下の順番を必ず守ってください。
- 故障車のバッテリーの+側に赤いケーブルをつなぐ
- 救援してくれる車のバッテリーの+側に赤いケーブルをつなぐ
- 故障車のバッテリーの-側に黒いケーブルをつなぐ
- 救援してくれる車のバッテリーの-側に黒いケーブルをつなぐ
※端子ではないので注意・詳しくは後述
手順(1)救援車を故障車の近くに駐車する
この際に、ブースターケーブルに不要な負荷がかからないようにそれぞれのバッテリーがもっとも近くなる場所に駐車してもらいます。
しかし、高速道路や車線などの関係で、いつでも近い場所に駐車できるとは限りません。ブースターケーブルをこれから準備する方は、3~5mのものを準備するのがおすすめです。
手順(2)救援車のエンジンをかける&故障車はすべての電気装置を切る
見出しのとおり、救援車のエンジンはかけたままにしてください。故障車の方はエンジンキーをオフにして、電気を使用する装置はすべて切ってください。ドライブレコーダーやナビなど、装備しているものが多い方は、切り忘れのないように気をつけてください。
手順(3)ブースターケーブルをつなぐ
さきほど触れた、ブースターケーブルをつなぐ手順について具体的に解説します。
1.赤いケーブルのクリップを故障車のバッテリー+端子につなぐ
作業途中でクリップが端子からはずれないように、しっかりクリップで挟み込むようにしてください。
2.赤いケーブルのクリップを救援車のバッテリー+端子につなぐ
この時も、クリップが端子から外れないように確実に固定します。ケーブル自体の重さによって不安定になることもあるので注意しましょう。
3.黒いケーブルのクリップを救援車のバッテリー-端子につなぐ
次に、黒いケーブルのクリップを救援車のバッテリーの-端子につなぎます。
4.黒いケーブルのクリップを故障車のバッテリーではなくエンジンの金属部につなぐ
最後のつなぎ方は、-端子ではなくバッテリーから離れたエンジンの金属部(多くは、エンジンを吊り下げる際に使用する金属製のフック)にクリップをつなぎます。
最後にバッテリーにつながないのには以下のような理由が挙げられます。
- 最後の接続によって、車に電気が流れ始め、充電が始まる(水素ガスが発生する)
- 最後の接続の際に火花が生じることがあり、ガスに引火する危険がある
そのため、ガスが発生するバッテリーから離れた-側の位置にクリップをつなぐわけです。
補足として、最近の車種では、エンジン部分に接続できるパーツの露出がないことがあります。この場合は-端子にクリップをつなぐことになります。どちらが適切か迷うような場合は、車両取扱説明書を参照するのが最良です。
手順(4)故障車のエンジンを始動させる
ブースターケーブルをつないだら、故障車のエンジンをかけます。救援車はアクセルペダルを踏み込んでエンジンの回転を上げましょう。目安として、2,000~3,000rpmの回転数、タコメーターが無い場合は、エンジン音が少しうるさいくらいでちょうどいいです。
故障車は、電気を使用する装置がすべてオフになっていることを再度確認し、エンジンを始動させます。
ジャンピングでも始動音・反応がまったくしないことがあります。そういった場合はブースターケーブルが正しくつながれているか今一度確認しましょう。
始動音はするがごく小さい音の場合は、故障車のバッテリーの充電量が足りない可能性が高いです。もう数分間、充電を続け、再度始動を試みてください。
それで始動できず、ケーブルも正しくつながれているようなら、JAFのレスキューを呼ぶのがベストでしょう。
手順(5)うまく始動してもバッテリーの充電は続ける
始動したあとでも、エンジンは切らずに、電装品はオフにしたまま、しばらく走行しましょう。目安は可能であれば1時間ほど走るのが良いとされます。
走行できない場合は、少なくとも20分程度は、エンジンをかけたままにしておいて充電を行います。ここではアクセルを踏み込んで回転数を上げるなどは不要です。エンジンがかかっていれば、発電機(オルタネイター)側で発電量を一定に保っています。ここでも電装品は切ったままにすることを忘れないでください。
手順(6)ブースターケーブルを取り外す
始動後、走行できる場合は、手順(5)より先にブースターケーブルを取り外すことになります。ここでも、ケーブルをつなぐ際と同様に、取り外す順番があります。以下に順番を記載します。
- 故障車から黒いケーブルのクリップを外す(エンジン側につながれている)
- 黒いケーブルのクリップを救援車のバッテリーの-端子から外す
- 赤いケーブルのクリップを救援車のバッテリーの+端子から外す
- 赤いケーブルのクリップを故障車のバッテリーの+端子から外す
以上で、ジャンピングによるエンジン始動の手順は完了です。
ちなみに、ジャンピングの手順についてJAFが提供している動画が参考になるため、引用します。
方法(2)JAFにレスキューを依頼する
ブースターケーブルが準備できない方、救援車が見つからないという方もいるでしょう。そういったやむを得ない場合は専門家に依頼するのが確実です。
JAFレスキューを依頼する場合、「どれくらい費用がかかるのか?」と心配な方も多いでしょう。対応費用・会費は以下のようになっています。
- JAF会員であればバッテリー上がり対応は無料
- 入会には入会費2,000円/年会費4,000円(どちらも税込)が必要
- 非会員の場合はロードサービス利用ごとに料金がかかる
入会費・年会費込みで6,000円で毎回無料で対応してもらえることを考えると、「車は怖くて触れない…」という方は検討する価値があると筆者は考えています。
しかし非会員の場合は、利用ごとに費用がかかってしまうのがつらいところです。一般道でのバッテリー上がり対応・8~20時の時間帯の費用は以下のようになっています。
| 基本料 | 8,230円 |
|---|---|
| 作業料 | 4,650円 |
| 合計 | 12,880円 |
| 部品代 | バッテリー交換時のバッテリー代金は実費 |
合計で12,800円(税込)かかる計算になります。突発的に発生するには痛い費用ですね。JAFに入会しない場合は、今回ご紹介するようなバッテリー上がりの対策のどれかを準備しておくのがおすすめです。
ちなみに、JAFロードサービス利用料金は以下のJAFサイトで調べることができます。
方法(3)バッテリーを交換する
ジャンピングやその他の対応で充電を行っても、状態が回復しない場合はバッテリーの寿命か、その他の原因が考えられます。また、救援車がいないなどでジャンピングが行えない場合は、バッテリー交換も方法のひとつです。
また、寿命が近いバッテリーは、その場では電圧が回復しても、時間の経過とともに電力が減っていくことがあります。そうなると、バッテリー上がり再発の可能性もありますので、結局バッテリーを交換することになります。ここではバッテリー交換の手順と注意点をお話しします。
上記に挙げたようなバッテリー上がりの兆候がなく突然上がってしまうケースも多くあります。目安として、前回交換日から2年以上経過していたら交換を検討したほうが良いでしょう。(3年保証の高性能バッテリーであれば3年を目安にします。)
バッテリー交換では車種に適合した規格を選ぶこと
交換の際は、車種に合った規格を選ぶのが基本です。バッテリー規格は、以下のように表されます。バッテリー自体にも規格が記されています。それぞれの意味を補足しておきます。
原則、同じバッテリー規格を選ぶべきですが、この中で、最初の数字だけは性能を表すもので大きい数字のバッテリーを選んでも大丈夫です。むしろ、数字が大きい規格を選ぶことでバッテリーの容量がアップし、バッテリーが上がりにくくなります。
ターミナル位置について少し補足します。ターミナル位置が変わってしまうと、バッテリーを車両に装着することができませんので、現状のものと同じものを選択します。ターミナル位置は、+端子のある側を正面に見たときに、左側についていればL、右側についていればRです。(購入時は各メーカーの適合表で確認)
バッテリーの交換に必要な各部の名称
バッテリー交換の流れをお伝えする前に、バッテリーの各部名称をご紹介します。下の図をご覧ください。
バッテリーを固定するステイというパーツは、
- ボディと連結する2本の金属棒で固定されているタイプ
- 金属棒が1本しかなく、ボディと連結されている金具で固定されているタイプ
があります。写真のものは後者になります。
バッテリー交換の手順を紹介
では、バッテリー交換の手順を解説します。実際やってみるととても簡単ですので安心してください。
- 端子を取り外す
- ステイを外す
- 古いバッテリーを取り外す
- 新しいバッテリーを配置する
- ステイで固定する
- 端子を取り付ける
- スパナ(10mm)のもの
- (あればスムーズ)ソケットレンチ
手順をくわしく解説します。
1.端子を取り外す
端子は必ず-側を先に外します。ナットを緩めたら、端子の金属部を持って引き上げます。
スパナでも作業できますが、ソケットレンチを使えればスムーズです。
実際に自分でバッテリー交換を試みた方の事例としてあったのが、ソケットレンチの金属部分が
バッテリー端子に触れてしまい、ショートするというアクシデントです。
超初心者の方は、スパナを使用するほうがむしろ安全なこともあります。
取り外した配線と端子は、作業の邪魔にならないように、ガムテープなどで固定しておくことをおすすめします。+側も同様に端子を取り外します。+側の端子には安全のためにカバーがついています。
こちらを開き、端子のナットを緩めて取り外します。
2.ステイを外す
ステイの取付には、先ほどお話ししたとおり
- ボディと連結する2本の金属棒で固定されているタイプ
- 金属棒が1本しかなく、ボディと連結されている金具で固定されているタイプ
があります。
ボディと連結する2本の金属棒で固定されているタイプは、ある程度までステイ取付金具のナットをゆるめることで、金属棒が動かせるようになり、ボディ側のフックから棒ごと外せます。
金属棒が1本しかなく、ボディと連結されている金具で固定されているタイプでも、同じようにステイ取付金具のナットをゆるめた後、ボディに連結されている金具はボルトをゆるめて外してしまうことでステイ全体を外せます。
バッテリーのステイに取り付けられているボルト(ナット)は、軽自動車などでは8mmを採用している車種もあります。
その場合、バッテリー端子部は10mmで、ステイは8mm用で外す必要があります。
また、2つの棒で留められているタイプのステイは、ボルト(ナット)までの距離が遠いため、普通のソケットでは届かないケースが多いです。下記の画像の様な、ロングソケットであれば届きます。
3.古いバッテリーを取り外す
ステイが外れたら古いバッテリーを取り外します。両手で持って傾けないように取り外します。かなり重量があるので注意してください。バッテリーの中身は希硫酸なのでこぼれると危険です。
自動車のバッテリーは産業廃棄物です。通常のゴミ収集では対象でないことが多いため、処分方法についても知っておきましょう。
カー用品店などで新しいバッテリーを購入する場合は、古いバッテリーを引き取ってくれるサービスがあります。中には、持ち込みでも無料で処分してくれるカー用品店もありますが、稀少だと思います。
販売店でバッテリーを購入しない場合は処分が有料になると思ったほうがいいでしょう。
4.新しいバッテリーを配置する
古いバッテリーを取り外したら新しいバッテリーを配置しますが、その前に受け皿をチェックしましょう。汚れている場合は、固く絞った濡れタオルなどで拭き取ります。
あまりに汚れている場合は、受け皿は取り外して洗うことができます。ちなみにバッテリーには、取り付けやすいように取っ手がついている場合があります。受け皿に配置したあとは、取っ手があるとステイがうまく装着できないことがあるので外しておきます。
取っ手は次の交換の際に、バッテリーを取り出しやすくなるので保管しておきましょう。
5.ステイで固定する
さきほどと逆の手順でステイで固定します。バッテリーが受け皿の中央に置いていないと、ステイが収まりにくくなります。うまくはまらない場合はバッテリーの位置を確認してみましょう。
ナットは締めすぎると、バッテリーが破損するもとになります。手でゆすってみて、ガタつかなければ問題ありません。金属棒2本で取り付けるタイプは、必ず交互に締めるようにしましょう。片方だけを締めすぎるとガタつく結果になります。
6.端子を取り付ける
端子の取付は+側から行います。端子をターミナル奥までしっかり差し込んだら、端子のナットを締めます。+端子側のカバーはしっかり戻しておきましょう。
以上で、バッテリーの交換手順は完了です。
方法(4)ジャンプスターターを活用する:所要時間5分以内
救援車を使ってのジャンピングも難しそう・JAFの年会費やロードサービス費用も払いたくない…という方には、ジャンプスターター(エンジン始動のための小型バッテリー)を活用する方法がおすすめです。費用は安価なものだと5,000円から手に入ります。
下記でジャンプスターターの基本の使用方法をご紹介します。機種によって若干使い方に違いがありますが、一度手順を覚えてしまえば非常に簡単です。
ジャンプスターターの基本の使用方法
手順(1)故障車はすべての電気装置を切る
故障車のすべての電装品を切っておきます。
手順(2)ジャンプスターター付属のケーブルをバッテリー端子につなぐ
赤いケーブルのクリップをバッテリーの+端子につなぎます。+端子にカバーがついているので外しましょう。その次に、黒いケーブルのクリップはバッテリーではなく、エンジンの金属部(エンジンを吊り下げている金属製のフック)につなぎます。
通電により発生する火花がガスに引火するのを防ぐためですが、最近の車種ではエンジン部分に金属部の露出がないことがあります。その場合は-端子につなぎます。危険防止のため、車両取扱説明書で必ず確認しましょう。
手順(3)ケーブルをジャンプスターターにつなぐ
バッテリーに接続したケーブルを、ジャンプスターターにつないでから電源を入れます。
手順(4)故障車のエンジンを始動させる
ジャンプスターターとバッテリーをケーブルでつないだら、エンジンを始動させます。スターターから通電され、エンジンがかかるはずです。
注意点として、機種によってはうまく通電されず、何度かトライする必要がある事例もあります。機種によってはケーブルとスターターを最初につなぐという場合もありますので、説明書を参照して操作しましょう。
手順(5)エンジン始動したらエンジンをかけたまま/走行する
エンジンが始動したら、しばらくエンジンをかけたままにしておきます。電装品は切ったままで、20分程度は続けましょう。車両停止時でも、エンジンがかかっていれば発電機によって充電されます。
電装品のスイッチを切ったままで走行するのでも問題ありません。
おすすめのジャンプスターター
(1)安価で購入できる:BESTEK ジャンプスターター
販売価格:¥5,980(参考価格¥8,980)
BESTEKはジャンプスターターのロングセラーです。専用の収納バッグには各種ケーブル・コネクタも同梱されていて、持ち運びにも便利です。トランクに格納しておいてもまとまっているためかさばりません。本体はUSBポートも搭載され、モバイルバッテリーとしても機能します。
5,000~6,000円台というお手頃な価格も人気の理由です。
(2)高価だが大容量:日立 ポータブルパワーソースPPS-18000
販売価格:¥28,500(参考価格¥37,584)
日立のジャンプスターターの上級機種です。ポータブルタイプとしては最上級の18,000mAhの大容量で、いざという時に電力不足という心配もありません。ジャンプスターターの中では3万円弱という価格は高めですが、機能および信頼度の高さから人気が高いです。
Amazon「日立 ポータブルパワーソースPPS-18000」
方法(5)家庭用電源を使って充電する
家庭用電源で充電をするという方法もあります。自宅にバッテリー充電器があるのであれば、自宅で充電するほうが効率は良いでしょう。
ただし、家庭用電源をそのまま繋ぐのはNGです。車はDC12V、家庭用コンセントはAC100Vで電圧が異なるためです。方法を間違ってしまうとショートや火災の危険もあるため、上級者向けです。正直、筆者としてはあまりおすすめしません。
バッテリー上がりを防止するために:バッテリー上がりのメンテナンス
今回の記事を参考にバッテリー上がりを解決できた方、またはバッテリー上がりが起こるのではないかと心配でこちらをご覧いただいている場合、バッテリー上がりを事前に防ぐ方法を知りたいと思います。
最後に、バッテリー上がりの防止方法とメンテナンスのポイントについてお話しします。
バッテリー上がりを事前に予測するためのチェック項目
バッテリー上がりの危険があるかどうかを事前に判断するためには、以下の4つのチェックを実践するのが効果的です。
- バッテリー電圧チェック(ガソリンスタンド等で可能)
- 液量レベルチェック
- 端子部に白い粉が付着していないか(硫酸塩)
- 前回交換日のチェック(交換目安2年がいつになるかの把握)
このうち、バッテリー液量のチェックについて補足しておきます。
バッテリーは内部電極とバッテリー液が化学反応を起こすことで充電と放電を行います。
そのため、蒸発などによって液量が少なくなると、液と電極の触れる面積が減り、
バッテリー容量が減少します。
また、液の現象により電極が空気中にさらされる状態が続くと、バッテリーの機能が
急激に低下します。これらを防ぐためにもバッテリー液量のチェックと補充は重要です。
ポイントは以下の3つです。非常にかんたんですのでチェックしてみてください。
- 側面にある上限と下限の2本の目盛りの間に液面があるのが適量
- バッテリーは6部屋あるのですべての部屋の液量を確認する
- 液を補充する場合は上限目盛りまで補充する
液注入口の形状は大きく2種類あり、飛び出したタイプと平坦なタイプがあります。
飛び出したタイプであれば、指先でも回せますが下記画像のようなプライヤーがあるとスムーズです。平坦なタイプでは、+字や-字の溝があるので、コイン等を使って回せます。
先ほども述べましたが、バッテリー液は希硫酸という液体で、危険ですので触れないように注意してください。
しかしバッテリー補充液自体はバッテリー液の失った水分を補充するためのもので危険はありません。実際、バッテリー補充液で200ccあたり100円前後のものは精製水と大差はありません。
まとめ
いかがでしたか。今回の記事では、バッテリー上がりから復活するための正しい対策と、今後の運転で心がけたい予防策をお伝えしました。
今回ご紹介した以外のポイントとして、日常運転では長時間停めっぱなしなどを避ける・カーセキュリティ、シガーソケットなどの電装品のつけ過ぎには気をつけるようにしましょう。
これから秋冬と気温が下がる地域もあると思います。バッテリーが上がりやすい時期になりますので、いざという時困らないように正しい対策をぜひ覚えておいてください。