元慰安婦12人が賠償請求/韓

元慰安婦12人が賠償請求=「日韓合意で損害」と主張

 【ソウル時事】旧日本軍の従軍慰安婦だった韓国人女性12人が30日、「慰安婦問題の最終的、不可逆的解決」をうたった昨年末の日韓政府間合意で精神的損害などを受けたとして、韓国政府を相手取り、1人当たり1億ウォン(約900万円)の賠償を求める訴訟をソウル中央地裁に起こした。
 日韓合意に反対する民間団体「韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会(挺対協)」の主導で設立された財団が発表した。存命中の元慰安婦は40人で、原告はその3割に当たる。
 韓国の憲法裁判所は2011年8月、元慰安婦の賠償請求権をめぐり、「韓国政府が日本側と交渉する努力をしないのは違憲」とする判断を下した。原告の元慰安婦は「韓国政府は憲法裁の判断に反し、日本政府が法的責任を認めていないにもかかわらず、『最終的かつ不可逆的な解決』に合意した」と主張。「違憲状態を解消するどころか、永続化を宣言し、精神的、物理的損害を与えた」と訴えている。